Every Day is “Global” at ICU.

-日常に息づくICUの「グローバル」-

Global ICU

卒業生の声

マシュー・バーゼンス  
エンワールド・ジャパン株式会社 サプライチェーン&プロキュアメント部門
2009年 教養学部語学科(当時)卒業
Mr.Matthew

グローバル人材市場で"適材適所"を実現する

現在、エンワールド・ジャパン株式会社で、転職コンサルタントとして働いています。仕事を求めている転職希望の方と、人材を求める企業のベストなマッチングを実現することが私のミッションです。具体的な仕事の内容としては、まずクライアント企業を訪問し、「求める人材像」に関するインタビューを行います。必要とされる英語レベルや、職場の環境などはもちろん、なぜそのポジションが空いているのかなども重要なポイントです。こうした情報を持ち帰り、弊社のデータベースの中から、クライアントの条件にマッチする人材を検索し、紹介します。

エンワールド・ジャパンでは、各業界に関する実用的・専門的知識を持ったコンサルタントがクライアント企業を担当しますが、私は「サプライチェーン&プロキュアメント部門」を担当しています。対象となるのは、「モノの移動」や「資材・部品調達」を伴うすべての業界です。グローバルな人材市場において、自分の経験が、企業や求職者の新たな飛躍につながっていることにやりがいを感じています。

ICUを卒業した後は日本で働こうと決め、ジョブフェアに行き、求人を探しました。ジョブフェアで履歴書を持っていなかったため面接を断られたこともありましたが、急ぎ寮に戻って履歴書を書き、提出しに行ったこともあります。諦めずに挑戦することが大切ですね。そして卒業後は、日本ハムグループの企業に入社しました。同社を選んだ理由は「母国・オーストラリアと日本の架け橋になれるような仕事をしたい」と思ったからです。オーストラリアやニュージーランドから、ラム肉、マトン肉を購入し、輸入する仕事に3年間携わりました。当時のサプライチェーンにおける実践経験が、現在の仕事に出会うきっかけとなりました。

Mr.Matthew

「サービス・ラーニング」を通じて、チャレンジの大切さを学ぶ

私はオーストラリアで生まれ育ちました。15歳の時に交換留学プログラムで初めて来日し、2週間、姫路市に滞在しました。そして、覚えたての日本語で日本人の友だちと話をしているとき、「母国語以外の言葉で話している自分がおもしろい」と感じたのです。自分が日本語を話すと、相手は笑ったり感心したりしてくれる。つまり言葉は単なる「音声」ではなく、感動を与えることができるツールなのだと気付いたことが、もっと日本語を学びたいと感じるきっかけでした。そこで、オーストラリアの高校を卒業した後、姉妹校である九州学院高校(熊本県)の1年間の留学プログラムに参加しました。

その後、帰国してオーストラリアの大学に通うつもりでいたのですが、周囲の人たちから「日本語を学びたいなら、日本の大学に進んだ方がいい」とアドバイスを受け、日本での大学進学を検討し始めました。進学先の候補は、ICUともう1校あったのですが、学校訪問でICUのキャンパスを訪れたとき、緑豊かで伝統を感じられる雰囲気に心を奪われました。「ここしかない!」、そんな思いで入学を決意したのです。

ICUにおける学びの中で、特に印象的だったのが「サービス・ラーニング」です。サービス・ラーニングとは、学生が自発的に社会奉仕活動に従事することによって、大学での学びを社会に還元し、社会での体験を通して知識や理解をより深め、さらにその経験を個々の学習活動(ラーニング)に活かすという実践型・循環型の教育プログラムのことです。私はサービス・ラーニングで、タイに1カ月間滞在しました。刑務所を慰問し、入所者たちが社会復帰に向けてポジティブな気持ちになれるよう歌を歌ったり、学校を訪れてペンキがはがれた箇所を塗り直したりと、活動内容はさまざまでした。人生で初めて格差社会を目の当たりにし、多くのことを学んだ1カ月でした。

また、3年次には北京大学で北京語を学びました。この頃には日本語での読み書きは不自由なくできるようになっていたので、中国についてすぐ、漢字を使った筆談でコミュニケーションができました。私があまりにスムーズに筆談をこなすので、現地の人から怪しまれたのを覚えています。北京大学はICUの交換留学協定校ではなかったため、休学して学びに行きました。それにもかかわらず、当時ICUの教員だった古藤友子先生が、学会で北京を訪れていた際には私を北京大学の教員に紹介してくれたり、帰国後はスムーズに復学できるように北京大学での私の学びの成果を全てチェックしてくれたりと、サポートしてくださいました。先生のサポートがなければ今の自分は無かったと思っています。教員と学生の距離の近さもICUの魅力ですね。その後、ICUに戻り、アジア研究の分野で卒業論文を執筆し、学位を取得しました。

Mr.Matthew

学生寮での経験は、かけがえのない「人生の宝物」

もうひとつ、ICUにおける学びを語る上で欠かせないのが、学生寮での生活です。ICUの学生寮は、共同生活における「対話」を通じて、学生が人権、多様性の尊重、責任の共有、分担などを学ぶ場と位置づけられています。各寮は、学生たちが主体となってルールなどを決めています。私が暮らした「第二男子寮」では、寮の運営にあたって「内閣」を組織していました。大統領(寮長)のもと、各省がルール作りや運営を担うのです。私は情報管理大臣、文化大臣、副大統領を経験しました。特にやりがいを感じたのは文化大臣です。文化大臣の主な仕事は寮内のイベントを企画・準備・運営すること。「ボール」とよばれるパーティーでは、食事が振る舞われ、ダンスや音楽などのパフォーマンスが行われます。文化大臣として企画から運営を行い、開催日には他寮や寮外の学生も参加して、大いににぎわいました。

寮では、育った環境、性格や考え方、さらには言語、文化、宗教も異なる留学生と日本人学生が"ひとつ屋根の下"でともに学び暮らしながら、充実した生活を送ります。学生寮での経験、そして寮生活を通じて知り合った仲間たちは、私にとってかけがえのない「人生の宝物」です。

現在、エンワールド・ジャパンでの仕事を通じて、あらためて感じるのは、「企業の人事担当者の間で、ICU卒業生の評価がきわめて高い」ということです。総合的判断力、創造的思考力、高い語学力を備えたICU生は、「ボーダレスで変化の速い社会にも柔軟に対応できる人材」として、グローバル企業を中心に、幅広い業界に評価されています。ICU生の特徴である「総合的判断力」や「創造的思考力」の源泉は、その授業スタイルにあると思います。ICUでは、教授の話を黙って聞いているだけの授業はありません。学生は、疑問があれば教授に対して闊達に自分の意見を述べることが普通です。このような授業を通じて、自由で独立した思索力と批判的思考力を培うことができるのだと思います。

私は先日、日本の永住権を取得しました。今後はエンワールドでキャリアを積みながら、さらなるステップアップを目指していきたいと思っています。

Profile

マシュー・バーゼンス
エンワールド・ジャパン株式会社 サプライチェーン&プロキュアメント部門

2009年 教養学部語学科(当時)卒業

オーストラリア生まれ。15歳で初来日。交換留学プログラムで2週間、姫路市に滞在。オーストラリアの高校を卒業後、九州学院高校(熊本)の留学プログラムに参加。2005年9月にICUに入学し、 3年次に休学して北京大学に語学留学。ICU卒業後は日本ハムグループの企業に入社。その後、サプライチェーンにおける実践経験を評価され、エンワールド・ジャパン株式会社へ転職。

Mr.Matthew