在学生・教員の声

土居 佳菜子 (どい かなこ)教養学部4年(インタビュー時)

メジャー:国際関係学、政治学(マイナー)

何事も挑戦が大切

交換留学応募のきっかけは、1年生の海外英語研修プログラム

入学当初は、留学なんて私には全く関係のない話だと思っていました。初対面の人と話すことが苦手でしたし、見知らぬ国で1年間も日本語の話せない人たちの中で暮らすことには、不安しかありませんでした。そんな私が交換留学への応募を考え始めたのは、1年次の夏休みに参加したアメリカのタフツ大学(Tufts University)での6週間の海外英語研修プログラム(SEAプログラム)がきっかけです。それまで海外経験も実家を離れて暮らす機会も全くなかったので、6週間の短期プログラムとはいえ不安ばかりで、応募のきっかけがつかめずにいました。そんな時、「ICUならではの制度だから」と積極的な友人に引っ張られ説明会に参加したところ、先輩方の経験談が非常に興味深く、そしてその後応募する友人たちの姿にも触発されて自分も応募を決意しました。出発直前まで参加辞退を検討するほど不安でしたが、国籍も言語も異なる人たちと友人として一緒に過ごす経験がなにより新鮮で、新しい環境に身を置く楽しさに気付くことができました。そして、それまでは消極的であった交換留学への参加も、何か得るもの、楽しいことがあると思うようになり、交換留学への挑戦を考え始めました。

交換留学に向けて特別に英語の勉強をしたということはなく、日々の授業を通して、英語力を磨いていきました。ICUでは「英語学ぶ」ではなく「英語学ぶ」ことに重点が置かれています。毎日、高校までとは比べ物にならない量の英文に触れますし、もちろん英語を話す場面もたくさんあります。語学は1日で飛躍的に伸びるものではなく、日々の積み重ねだと思います。当たり前のように英語に触れ、話す、そんなICUの大学生活が自然と英語力を高めてくれました

社会問題への当事者意識を養った交換留学

交換留学先は、アジアトップレベルの大学である香港大学を選びました。アジアの国際関係に興味があったことに加え、アジアと西洋の特徴を併せ持つ香港で学ぶ国際政治に強く興味をもったからです。

現地学生の高い学力、そして日々の膨大な課題の量には驚きました。授業についていくのは本当に大変でしたが、現地学生の学びの姿勢を知ることで、自分の甘さを自覚し、これまで以上に真剣に学びと向き合うようになりました。そして、その結果、自分が期待していた以上の成績も得ることができました。

また、留学中で特に記憶に残っているのは、留学中に起きた、香港の学生たちが主導した選挙制度の改革に反対した大規模なデモです。同じ寮に住む友人やクラスメートがたくさん参加しているデモが授業題材として取り上げられ、クラスで議論する機会もありました。この経験から、世界の問題は自分に関係ない出来事ではなく、一人ひとりが真剣に考え向き合わなくてはならないのだと実感し、自身のメジャーに対しても真摯に向き合うことができるようになったと思います。

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やらない後悔よりやって後悔

ICUには多様な背景を持つ学生が在籍し、自分と異なる考えや価値観に自然と触れる機会があります。そして、他人との違いに気付き、自分を見つめ直すことで、自分が本当に興味のあることを見つけることができると思います。

勇気は必要だと思いますが、「やらない後悔よりやって後悔」とよく言われるように、何事にも挑戦することが大切だと思います。小さな挑戦の積み重ねが、大きな挑戦への勇気や自信につながるはずです。「やってよかった」、「やればよかった」、そう感じられる体験をたくさん提供してくれるのがICUだと思います。もし自分のやりたいことが交換留学の中にあるならば、ためらわずにぜひ挑戦してください。

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