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学長による宣言「人権侵害のない大学を目指して」

公開日:2017年3月27日

国際基督教大学(ICU: International Christian University)は、1953年の献学から60年を経た現在、これからの60年を見据え、さらに多くの国と地域から学生を受け入れる方針です。

この方針に基づき、新たに始まったユニヴァーサル・アドミッションズ(国際学生入試)により、これまで以上に異なる文化背景や価値観を持つ学生が入学します。また、2017年4月には、ICUにおける第13、14番目の学生寮「樅寮(もみのきりょう)」「楓寮(かえでりょう)」が開寮し、海外からの学生を含む約900人、全学生の30%にあたる多様な学生が、キャンパスでの寮生活を始めます。

これら学生の教育に当たり、研究を牽引する教員の、34.2%が外国籍です。

このように国際化を進め、深化する大学において、学生、教職員をはじめとする全てのICU構成員の誰もが、安心して学び、研究し、働き、生活できるよう、ここに学長による宣言「人権侵害のない大学を目指して」を公表します。

人権侵害のない大学を目指して


国際基督教大学(ICU)は、世界平和を願う多くの人々に支えられ、誰にでも開かれた大学として、1953年に献学されました。

ICUは、世界人権宣言の精神を基礎とする大学として、構成員一人ひとりが、かけがえのない尊い存在であるという認識に立ち、人権侵害のない教育・研究・就労環境を整え、誰もが安心して過ごせるキャンパスを確保する責任があると考えています。ゆえに、ジェンダー、人種、国籍、出自、宗教、年齢、性的指向、性自認、性表現、障がいなどに基づく差別や、地位・立場を利用したあらゆるハラスメントは、形態の如何に関わらず許しません。教職員であれ学生であれ、構成員みなが、献学の精神である国際性やキリスト教精神を十分理解し、構成員みなで、誰の人権も侵害されることのない快適なキャンパスを、ともに作っていくことが要請されています。

ICUは、国際性や多様性において先進的であると評価されることがありますが、現在の取り組みは、人権侵害を根絶するには不十分であり、さらなる努力が必要です。構成員からの様々な要望や、2015年に出された性的マイノリティへの配慮を求める文部科学省通知、2016年に施行された障害者差別解消法とヘイトスピーチ規制法などを踏まえて、ICUは、差別を許容しない価値観を浸透させ、属性や資質にかかわらず誰もが安心して学び、働くことのできる環境を整えるべく、一層の努力をする所存です。

セクシュアルハラスメント(アウティングを含む)やアカデミックハラスメント、パワーハラスメントはもちろんのこと、とりわけ、各人の性自認や性的指向を尊重し、人種や国籍などへの偏見に基づいた言動の根絶を目指していきます。ICUが定める各種制度をより多様性をみとめるものへ見直していくと同時に、ICUの構成員一人ひとりが、自分と異なる属性、境遇、価値観を持つ人への共感と尊重を育むことができるよう、教育・研修の機会を設けてまいります。

ICUが人権侵害のない大学となって、ICUで学んだ学生が、やがては聖書に書かれた「地の塩」「世の光」(マタイ5:13-16)として、より多様な人間のあり方を尊重した平和な世界の実現に貢献してくれるよう、教育研究機関として全力で取り組むことを宣言します。

2017年3月
国際基督教大学
学長 日比谷 潤子

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