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本学学生が2019模擬国連人権理事会UPR(普遍的・定期的レビュー)大会で受賞

公開日:2019年9月17日

優秀使節団賞を受賞した伊藤悠希さん (写真左:右から二人目)、日本チーム内で最優秀論文を執筆した山崎智尋さん(写真右:右)優秀使節団賞を受賞した伊藤悠希さん (写真左:右から二人目)、日本チーム内で最優秀論文を執筆した山崎智尋さん(写真右:右)

本学の亀田知里さん(教養学部1年)、伊藤悠希さん(教養学部1年)、山崎智尋さん(教養学部2年)、三島早希さん(教養学部2年)、海保哲太さん(教養学部2年)、中島遥さん(教養学部3年)、鄭いそるさん(教養学部3年)が、8月11日から8月14日にかけて韓国ソウルの高麗大学校にて開催された2019模擬国連人権理事会UPR(普遍的・定期的レビュー)大会に出場し、伊藤悠希さんのチームが優秀使節団賞を受賞したほか、山崎智尋さんのエッセイが日本チームの最優秀論文に選ばれ、日本を代表してプレゼンテーションを行いました。

この大会は国連人権事務局、韓国外務省などの後援により、「建設的対話」を目指して高麗大学校において開催されました。ICUは共催校となり、本学の松田浩道助教が審査員を務めました。本学学生の他、香港市立大学、延世大学校、高麗大学校、ソウル国立大学校、西南学院大学、立命館大学などから約40名の学生が集まり、韓国、北朝鮮、中国、日本における人権問題について、国連人権理事会におけるUPR(普遍的・定期的レビュー)*のシミュレーションと、個人の視点から人権問題を論じる小論文プレゼンテーションコンテストとが行われました。
*UPR(普遍的・定期的レビュー):人権理事会の創設に伴い、国連加盟国(193ヶ国)全ての国の人権状況を普遍的に審査する枠組みとして盛り込まれた制度 参照:https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/jinken_r/upr_gai.html

伊藤悠希さんのコメント:

私は、今年の5月に東京で行われたY20*に当日スタッフとして参加しました。20カ国から集った40人の若手外交官たちが、自国の抱える問題を背負った上でその解決に向けて全神経を集中させて言語を操り、その場にいる人たちの心を動かし合う姿に感銘を受け、自分の力を試したいと思い、今回の模擬国連普遍的建設的レビューに参加を申し込みました。国内外を問わずあらゆる人権問題の解決を目指す一外交官になりきってみて、いかなる力が求められているか、いかに自身を高めていきたいかについて、実践を踏んだおかげで深く考えることができました。いわゆる言語運用能力や情報解析能力などが必要となるのは確かですが、会議場を離れたところでありったけのシンパシーや思いやりを持って、どれだけ思いを抱えている一人一人を理解しようと向き合い続けることができるかどうかこそが、人権問題の解決に向けて交渉する上で必要不可欠であると思うし、その姿勢を貫いていくとここに決意します。
*Y20(Youth20):G20首脳会議の公式付属会議として、開催国政府の主催又は後援のもと年に一度開催される、各国を代表するユース(Youth)のリーダーによる国際会議。

山崎智尋さんのコメント:

ICUのすべての学生は入学時に「世界人権宣言の原則に立つ」ことを誓いますが、人権や人権保障に関する国際的・国内的取り組みについて深く学び、真剣に議論する機会は学内にあまり多くありません。しかし、この度参加した模擬国連人権理事会UPRを通して、私は日本の人権保障の現状と課題を具体的に学ぶことができ、国内の人権状況を改善するための政治的取り組みについて考える土台を得られたように思います。また、人権保障という関心を共有する韓中日の学生ともに、各国が現在抱える政治問題を人権保障の観点から議論する機会を得られたのはとても有益でした。この機会で得られた学びを糧として、今回出会った韓中日の友人たちとともに、日本国内外における人権保障についてさらに学ぼうと思います。