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2017年新年礼拝を挙行

公開日:2017年1月10日

2017年1月6日(金)、大学礼拝堂において2017年新年礼拝が執り行われ、日比谷潤子学長が年頭挨拶を行いました。

日比谷学長は、昨年の英国の欧州連合離脱の是非を問う国民投票やアメリカ合衆国大統領選挙に結果に見られるよう、現在の社会が対立により分断されていることに触れつつ、「平和を求めない人は、いません。にもかかわらず、この世界では争い(対立)が続いています。イザヤのメッセージは私たちに、救いが完成される時がいつか到来することを信じ、どのような社会情勢の中にあっても、希望を失わずにその実現を待つようにと語りかけています。この一年を、そのように過ごしていきたいと思います」と、年頭所感を述べました。

以下、日比谷学長新年挨拶全文

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讃美歌  411番 「すべしらす神よ」
聖書朗読 イザヤ書 11章:6節-9節

 あけましておめでとうございます。みなさま、よいお年をお迎えになったことと存じます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 先ほど朗読されたイザヤ書11章6節から9節には、私たちの常識では信じられないことが記されています。自然界では、おおかみは小羊を襲うものです。しかしながら、ここでは通常、食べるものと食べられるものの関係にある「おおかみと小羊」や「ひょうと子やぎ」が、強者と弱者とは捉えられていません。子牛、若じし、肥えた家畜も共存しています。そして、これらの動物を治めるのは、小さい子どもです。雌牛も熊も草を食べ、牛の子と熊の子は共に伏し、ししも牛のようにわらを食い、さらに乳のみ子や乳離れの子が毒蛇やまむしと遊んでいます。猛獣であるおおかみもひょうも、そして恐ろしい毒蛇もまむしも、人間に何ら危害を加えることはありません。聖書は、この世界を最終的に支配するのはイエス・キリストだと預言していますが、本日の朗読箇所は、そのような支配が完成した暁におとずれる楽園のような状況を、印象的な表現で示していると言えるでしょう。ここに描かれているのは、私たちが望んでやまない普遍的な平和、つまり神との平和、隣人との平和、そして大地、自然との平和が実現している光景です。地上のすべての存在の間にある、あらゆる対立や敵意が消滅し、生きとし生けるもの、人間と動物がお互いを受け入れ合い、支え合って一緒に生きています。

続く9節をみると、このキリストの支配する世界では、自然界とそこに住む生き物が、人間が犯した罪による呪いから解き放たれ、「水が海をおおっているように、主を知る知識が地に満ちる」、つまり、海がすみずみまで水で満たされているように、地上のすべての人々が神を知るようになり、大地が神の恵みで満たされると約束されています。

しかしながら、私たちが今生きている現実の世界はどのような状況でしょうか。とりわけ昨年は、この社会が対立や敵意に満ち、深く分断されていることを如実に示すニュースが世界を駆けめぐった年でした。6月の夏季卒業式の直前には、英国の欧州連合離脱の是非を問う国民投票で、離脱支持側が僅差で残留支持派を上回りました。秋のアメリカ合衆国大統領選挙の結果は、みなさんがよくご存知のとおりです。開票日の11月8日、Global Liberal Arts Allianceの学長・副学長会議に出席するため、私はオハイオ州のデニソン大学にいました。午後の遅い時間になると、大勢の学長・副学長がスマートフォンを片手に、徐々に会議の内容に身が入らなくなり、その後開催された着席の夕食会では各州の結果が発表されるたびに、ため息、そして時たまだけ、歓声があがりました。やがて夜も更けて、参加者はそれぞれの部屋のテレビ画面で、激戦州が赤く染められていくのを確認することになったのです。私は、かつて大学院生として過ごしたペンシルベニア州、特にフィラデルフィア周辺選挙区の開票結果を格別の関心を持って見ましたが、4年前、つまりオバマ大統領が2度目に当選した時との違いに、愕然としました。翌日、会議のホスト校、デニソン大学のワインバーグ学長は、大学ウェブサイトに掲出した学生宛メッセージに、「私たちは、あらゆる人の尊厳が平等であることを大前提に、分断を乗り越えて和解し、共に前に進まなければならない」と記しています。この呼びかけは、デニソン大学の学生だけでなく、私たち全員に向けられているのではないでしょうか。

平和を求めない人は、いません。にもかかわらず、この世界では争いが続いています。イザヤのメッセージは私たちに、救いが完成される時がいつか到来することを信じ、どのような社会情勢の中にあっても、希望を失わずにその実現を待つようにと語りかけています。この一年を、そのように過ごしていきたいと思います。

最後に一言、お祈りします。ご在天の神様、私たちが、それぞれの立場で、社会的・経済的背景によって分断された人々の統合に努力し、普遍的な平和が実現する日の到来を迎えることができますように。

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