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2018年春季入学式を挙行しました

公開日:2018年4月5日

学生宣誓を読み上げる新入生学生宣誓を読み上げる新入生

4月3日(火)、暖かな春の陽気の中、2018年春季入学式を大学礼拝堂で執り行ない、700人を超える国内外からの学部・大学院の新入生を迎えました。

式では、1953年の献学以来、60年以上にわたり引き継がれている伝統に則り、新入生一人一人の名前が紹介されたほか、世界人権宣言の原則にたち大学生活を送る旨を記した誓約書に、入学生全員が署名を行い、日比谷潤子学長が式辞を述べました。

日比谷学長は式辞において、第二次世界大戦後の復興が緒についたばかりの時期に、本学の目的に賛同して下さった方々の寄附によって献学された本学の歴史や、新入生が署名した学生宣誓の意義、そして本日の聖書朗読箇所(使徒行伝 第20章33節-35節)に触れました。そして新入生たちに「これからの数年間は、『受けるよりは、与える方がさいわいである』ことを忘れず、よりよい世界を実現するために、ICU生として自分は何を与えることができるかじっくり考え、このキャンパスでの学びや課外活動、そして友人や教職員との交わりの中から、一人一人自らに課せられた務めを見つけていくための期間です」「平和を希求する多数の方々の無償の善意によって建てられた大学に入ったみなさんには、本学創設に協力して下さった方々の大きな期待と深い祈りに、十二分に応えていくことが求められています。実り多い学生生活となることを、お祈りしています」と、激励の言葉を贈りました。

日比谷潤子学長 式辞(全文)

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教養学部、大学院博士前期課程、後期課程新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。ディッフェンドルファー記念館のスクリーンでこの式の様子をご覧になっているご家族、ご親戚、ご友人の方々にも、心よりお祝いを申し上げます。

みなさんが今日入学した国際基督教大学は、1945年秋、すなわち第二次世界大戦終結直後に始まった計画立案の作業を経て、1949年6月15日に正式に創立されました。日本と北米のキリスト教界の指導者が静岡県御殿場のYMCA東山荘に集まって開催された大学組織協議会において、理事会および評議員会を公式に組織し、大学設立の基本方針を採択し、教育計画の原則を決定したこの日を、本学は創立記念日としています。

新しい大学の開設、特にキャンパス用地の購入に必要だった資金は、太平洋の両側で展開された募金活動によって集められたものです。北米側では、キリスト教諸教会、その外国宣教部、その他の方々の地道なご協力がありました。一方日本側では、当時、日本銀行の総裁であった一万田尚登氏が後援会長となり、政界・財界・学界をあげて大規模な募金運動が始まりました。その呼びかけに応えたのは、各界のいわゆる指導者だけではありません。戦後の貧しい生活にもかかわらず、数多くの一般の方々からも浄財をいただきました。その結果、1950年7月20日には当初の目標だった一億五千万円を達成、翌年夏には、募金総額一億六千万円と発表されました。本学はこの資金の大半を、ここ三鷹のキャンパス用地の購入に充て、1953年4月に1期生を迎えています。先ほど、新入生のみなさん全員のお名前を呼んで紹介しましたが、これは65年前に最初の学生を迎えた時から今日まで、変わることなく続けられてきました。

図書館の1階にある歴史資料室には、この時の寄付者、お一人お一人のお名前などを記録したカードを収めた木箱が設置されています。みなさんはこれから始まる大学生活で、たびたび図書館を利用することになりますが、勉学の合間には、是非この歴史資料室に行ってみてください。スタッフに声をかければ、木箱の中のカードを見ることも可能です。また、この歴史資料室には献学時からの写真や文書など約10,000点の資料が収蔵されています。これらの閲覧もできますし、今年の創立記念日まで「ヴァイニングとたね -平和を実現する教育者たち-」と題する特別展も開催しているので、春学期中に少なくとも一度は足を運び、みなさんが入学した大学への理解を深めてください。
本日の入学式の冒頭では、『受けるよりは与える方が、さいわいである』という主イエスの言葉が朗読されました。ICU開設時に、「国際的社会人としての教養をもって、神と人とに奉仕する有為の人材を養成し、恒久平和の確立に資する」という新しい大学の目的に賛同し、期待とともにその創設に協力したいと考えて寄付して下さった方々の行為は、この言葉そのものであり、受けることではなく、与えることこそさいわいだと思っていなければ、決してなされなかったと言えるでしょう。

さて、みなさんはこれから、「学生宣誓」を行います。これも最初の入学式から、途切れることなく続いてきました。宣誓では、国連総会決議により1948年に採択された世界人権宣言の原則に立ち、それに従ってこれからの大学生活をおくることを誓約します。本日の入学式に臨むにあたり、学生宣誓の歴史や意味について学んできていると思いますが、みなさんはこの宣誓によって、名実ともに国際基督教大学の構成員となり、学生として大学に主体的に関わり、その未来を私ども教職員と一緒に作っていくのです。世界人権宣言の第1条には、「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。人間は理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。」と記されています。しかしながら、あちこちで分断が起きている現実の世界は、人々が互いに同胞の精神を持って行動しているとは言い難い様相を呈しています。

本日の聖書朗読箇所は、一人一人がそれぞれ自分に課せられた務めを忠実に果たし、報いを望まず、惜しみなく与えよと説いています。これからの数年間は、「受けるよりは、与える方がさいわいである」ことを忘れず、よりよい世界を実現するために、ICU生として自分は何を与えることができるかじっくり考え、このキャンパスでの学びや課外活動、そして友人や教職員との交わりの中から、一人一人自らに課せられた務めを見つけていくための期間です。

今日はご入学にあたり、国際基督教大学献学に至るまでの経緯をお話ししました。平和を希求する多数の方々の無償の善意によって建てられた大学に入ったみなさんには、本学創設に協力して下さった方々の大きな期待と深い祈りに、十二分に応えていくことが求められています。実り多い学生生活となることを、お祈りしています。

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