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【訃報】名誉教授 名誉人文学博士 長(武田)清子 氏が逝去されました

公開日:2018年7月6日

  • 桑ヶ谷森男氏(本学1期生、元・ICU高等学校校長)による追悼記事



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近影:家族提供

国際基督教大学(ICU)名誉教授で名誉人文学博士の、長(武田)清子(ちょう/たけだ・きよこ)氏が2018年4月12日(木)、老衰のため逝去されました。100歳。ここに謹んで哀悼の意を表し、お知らせ申し上げます。なお、故人の意思により、葬儀は家族により執り行われました。後日、偲ぶ会が開かれます。ご遺族はお花料・ご供花・ご供物を辞退されます。ご自宅の連絡先等は非公表と致します。

長氏は、神戸女学院を経て、1941年アメリカのオリベット大学卒業、引き続きコロンビア大学、ユニオン神学校の大学院で研鑽。58年東京大学文学博士。1953年の献学より本学で教鞭を執り、1961年以降教授として、1983年以降は大学院教授として日本近代思想史を担当。その間、教養学部長、大学院部長として大学の行政に参画。世界教会協議会会長、アジアキリスト教主義高等教育合同理事会(UBCHEA)理事などを歴任して国際的にも活躍。また、国際基督教大学アジア文化研究所長として、日本を含む「アジアの近代化とキリスト教」をめぐる数多くの研究プロジェクトを企画、後輩を指導しながら貴重な業績を相次ぎ公刊。主な業績に、『人間観の相克』(弘文堂1959)、『土着と背教』(新教出版社1967)、『背教者の系譜』(岩波書店1973)、『正統と異端の"あいだ" 』(東大出版会1976)、『天皇観の相克』(岩波書店1978)、『日本リベラリズムの稜線』(岩波書店1987)等があります。本学より名誉人文学博士の称号が贈られました。

【生年月日、出身地】
1917年6月20日 兵庫県

【学位】
1941年6月 
オリベット大学(キリスト教倫理学・宗教哲学)卒業 
1941年9月 
コロンビア大学(社会学)およびユニオン神学校大学院(キリスト教倫理学・宗教哲学)入学
       
ラインハルト・ニーバー(Reinhold Niebuhr)とPaul Tillich教授らに師事
1958年  
東京大学文学博士
1988年  
国際基督教大学名誉人文学博士

【略歴】
1942年6月 
日米開戦により、第一次日米交換船(スエーデンのグリップスホルム号)にて帰国の途につく。
       
野村吉三郎、来栖三郎大使、鶴見俊輔、鶴見和子、都留重人らと共に。
1946年8月 
鶴見俊輔、鶴見和子、丸山眞男らと雑誌「思想の科学」を創刊
1953年4月 
国際基督教大学非常勤講師(思想史、教育思想史)
1954年4月 
国際基督教大学講師(思想史、教育思想史)
1955年4月 
同大学助教授(思想史、教育思想史)
1961年4月 
同大学教授(思想史、教育思想史)
1965年9月 
プリンストン大学協力研究員(アジア研究)
1966年9月 
ハーバード大学協力研究員(アジア研究)
1967年6月 
国際基督教大学教養学部長
1970年5月 
同大学大学院部長
1971年4月 
同大学アジア文化研究所所長
1971年1月 
世界教会協議会会長
1974年7月 
日本教育哲学会理事
1974年5月 
United Board for Christian Higher Education in Asia 理事
1975年9月 
オックスフォード大学セント・アントニース・カレッジ客員教授(日本思想史)
1976年5月 
日本イギリス哲学会理事
1979年11月 
United Board for Christian Higher Education in Asia 評議員
1982年10月 
聖路加看護大学理事
1983年4月 
国際基督教大学大学院教授
1983年6月 
日本比較思想学会評議員
1984年9月 
宗慶齢日本基金会創設。理事長に就任。
1988年5月 
国際基督教大学評議員
1988年  
同大学名誉教授

【主な著書】
『人間・社会・歴史』 
創文社、1953年
『人間観の相剋』 
弘文堂、1959年
『天皇制思想と教育』
明治図書出版、1964年
『土着と背教―伝統的エトスとプロテスタントー』
新教出版社、1967年
『背教者の系譜―日本人とキリスト教―』 
岩波書店、1973年
『正統と異端の"あいだ"―日本思想史研究試論―』 
東京大学出版会、1976年
『天皇観の相剋―1945年前後―』 
岩波書店、1978年
『日本リベラリズムの稜線』 
岩波書店、1987年
『The Dual Image of the Japanese Emperor - Before and After 1945 -』 
Macmillan、1988年
『戦後デモクラシーの源流』 
岩波書店、1995年
『峻烈なる洞察と寬容 : 内村鑑三をめぐって』
教文館、1996年
『私の敬愛する人びと : 考え方と生き方』
近代文藝社、1997年
『未来をきり拓く大学―国際基督教大学五十年の理念と軌跡―』 
国際基督教大学出版局、2000年
『植村正久 : その思想史的考察』
教文館、2001年
『湯浅八郎と二十世紀』
教文館、2005年
『出逢いー人、国、その思想』
キリスト新聞社、2009年

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