NEWS

NEWS

2014年 秋季入学式 日比谷潤子学長 式辞

公開日:

教養学部、大学院博士前期・後期課程新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。礼拝堂にいらっしゃるご家族、ご友人の方々にも、心よりお祝いを申し上げます。

国際基督教大学(ICU)は、日本で初めて大学名に「国際」を冠し、1953年に献学されました。以来60年にわたり、国際的教養と社会人としての良識とを有する指導的人材の養成を目指しています。ICUには開学当初から、世界各地で生まれ育ち、異なる文化的背景を持つ学生と教職員が集まって、多様性に富んだコミュニティを形成してきました。今日入学した皆さんは、日本以外の教育制度で学び、日本に来ることを選択しました。これからこのキャンパスでさまざまな人に出会うでしょう。本学での生活が、皆さんの人生を豊かにすることを願っています。

知識の基盤と学問の方法が拡大を続ける今日、高等教育は、刻々と変化する世界の課題に応えうる人材を育成するため、生涯にわたり学び続ける力を涵養しなければなりません。このような力があれば、生産的で実り多いキャリアに就き、責任ある地球市民となることができます。みなさんには、本学の教育によって、以下の資質を修得してほしいと願っています。まず、ここでの学術的訓練を基礎に、創造的かつ独立した学修の道程を、自ら計画することができるようになります。次に、文章記述力と口頭表現力を駆使して、効果的なコミュニケーションがはかれます。常に批判的に思考し、問題を発見し解決する力を身につけます。最後に、文理を問わず知識を統合し、理論を現実の世界に生かすことができるようになるでしょう。これらの時代を超えて有益な資質は、みなさんの人生の土台となり、一生を通じて力を与えてくれます。

この後すぐ、みなさんは「学生宣誓」を行い、国連総会決議により1948年に採択された世界人権宣言の原則に従って大学生活を送ることを誓約します。この宣誓によって、みなさんは名実ともにICUの構成員となるのです。

世界人権宣言の第1条には、「すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である。」と謳われています。現在の世界には、最低限の生活を強いられている無数の人々がいます。このような状況は、世界人権宣言の精神に反するものです。大学教育を受けられるのは、大きな恵みです。この機会を無駄にせず、ICUでの勉学や課外活動をとおして、すべての人が恐怖や欠乏に苦しむこと なく生きられる世界を実現するには何をすればいいか、よく考えてください。

世界人権宣言第1条にはまた、「人間は理性と良心とを授けられており、互いに同胞の精神をもって行動しなければならない。」とも記されています。これから始まるICUでの生活では、多様な人々に会うでしょう。さまざまな出会いの中から、自分とは異なる他者を理解し、それによってあらためて自己を認識し、さらに他者とのつながりを深めていってください。この大学には、自己と他者の支え合いを通じて、「互いに同胞の精神をもって行動する」経験を積む機会が、たくさんあるはずです。

本学での経験が実り多いものであることを祈ります。ICUへようこそ。

ページTOP