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ルワンダ駐日大使館共催「ルワンダジェノサイド20年追悼記念講演」開催

2014年6月 6日

左から、ルワンダ駐日大使、ストーブ博士、パールマン博士

5月24日(土)、本学にてルワンダ駐日大使館との共催「ルワンダ ジェノサイド20年追悼記念講演」が開催された。

1994年4月から7月のわずか100日の間に推定約80万人が犠牲になってと言われるルワンダでのジェノサイド。2度とこのような惨劇を繰り返さぬよう、ルワンダでの活動経験をもつ、アーヴィン・ストーブ博士(Dr. Ervin Staub)とローリー・パールマン 博士(Dr. Laurie Pearlman) をゲストとして迎え、その和解プロセスが考察された。

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初めに講演を行ったストーブ博士は、"Principles and Practices of Reconciliation and Building Harmonious Societies"(日本語訳:和解と調和のとれた社会形成における原則と手法)と題した講演の中で、「暴力の終わりは、人々の振る舞いを直ちに変えることを意味しない。和解は二つの対立していたグループがお互いを受け入れ、明るい未来のイメージをいかに共有できるかが重要である」と語った。

またパールマン博士は、"Understanding and Addressing the Impact of Collective Trauma on Reconciliation Processes"(日本語訳:和解のプロセスにおける集団的心的外傷への理解と対処方法)をテーマに、集団的暴力そして心的外傷から社会が立ち直るためのキーワードとして"Respect", "Information", "Connection", "Hope"の四つを挙げ、「何が起きたのか、その根源はどこにあったのか事実を理解した上で、明るい未来の形成に向けた共同プロジェクトなどに人々の積極的な参加を促し、自分とは異なるグループとの接し方、そしてコミュニティー内での信頼関係を取り戻していくことが重要である」と述べた。

そして、最後にチャールズ・ムリガンデ駐日ルワンダ大使が「ルワンダで起きたこの悲惨な出来事を、本日ここで皆さんと共有できたことを非常にうれしく思うとともに、我々の長い和解の道のりを支えていただいていることに感謝申し上げる」と述べ、講演を締めくくった。