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延世大学校UICとICUが和解をテーマに新しい留学プログラム「LearnUs Global Semester Program」を開発

2022年10月28日

2022年10月12日、交換留学協定校である延世大学校アンダーウッドインターナショナルカレッジ(UIC)(韓国)とICUが新たに開発したLearnUs Global Semester Program開幕式が、延世大学校国際キャンパス(Songdo、韓国)で執り行われました。プログラム参加学生20人の他、延世大学校Seoung Hwan Suh総長、Donghoon Kim副学長、Jinwoo Lee副学長、Heejun Park副学長、ICU Mark Williams 副学長、また寄付者のYoun Jae Lee氏等が参列し和やかな会となりました。

LearnUs Global Semester Programは新しいeラーニングプラットフォームを使って学生の学びを革新的に広げるため延世大学校がコロナ前から開発、コロナ禍運用を開始したLearnUsを創造的に活用した新しい留学プログラムです。1学期間を前半後半に分け学生は日本と韓国を移動し、オンラインと対面とで授業を進め、延世UICとICU両大学の教授が全体テーマ"Reconciliation: Towards a New Generation of Japan- South Korea Relations" に関連する4つの科目を教え、各大学10人、計20人の学生が2022年秋学期に一緒に留学します。5つ目として開講される特別講義科目は、和解の分野で活躍する実務家や学者を毎週招いて行われます。

このプログラムに寄付をくださった支援者がいます。1973年延世大学校とICUが締結した交換留学協定を通して25歳で日本に留学したYoun Jae Lee氏です。Lee氏は「ICUでの一年が自分の人生を変えてくれた」と話し、約50年の職業人生を経て、ようやく心に決めた延世大学校とICUの教育発展のための恩返しができるようになったと当時の写真を広げながら笑顔で振り返られました。父から100ドルを渡され留学した当時、ICUのガッキ(大学食堂)で平日毎日2時間皿洗いのアルバイトをして、賄いをもらい、留学生活の生計を立てたLee氏。ICUでの国際的な環境での苦学の期間が彼を育てた、としながらも、今の時代の学生はそんな苦労をする必要はなく、寄付金を多いに活用し、授業やフィールドワークを通して、よく学び、よく交流して、このプログラムが両大学を超えて、他国の学生も交えた国際的な留学プログラムに発展するよう願っていると語ってくださいました。

学生のコメント

Clara Seoyoung Kim、延世大学校UIC1年生、メジャー未定

" LearnUs Global Semester Programは、私に一生の思い出を授けてくれました。このプログラムでの友人、経験、知的な挑戦は、私を社会的にも知性的にも成長させてくれました。授業では、歴史、文学、国際関係などの様々なトピックに関する学術論文をたくさん読みます。日本人と韓国人の学生が一緒に議論することで、より深みのある議論ができるので、いつも他の学生からたくさん学ばせてもらっています。ICUの学生に直接対面で会えたことは、このプログラムのハイライトでした。地理的、言語的な壁があるにもかかわらず、私たちは生涯の友となる固い絆で結ばれています。このプログラムを可能にしてくれたすべての人に、心から感謝します。この経験は生涯忘れることはないでしょう。"

牧野カレン、ICU2年生、物理学メジャー志望

"LearnUsプログラムが始まって一か月半、韓国に到着して約1週間が経ちました。20人の小規模クラスで密に同じ授業を取って、ご飯も食べて、遊びに行って、遠足にでかけ、どこか高校生の自分に戻った気分です。けれど同時に、日韓関係についての深い議論もし、相対する政府や歴史、記憶の問題に真剣に向き合い続ける時間が増えると、私たち生徒の仲の良さとは矛盾して日韓の分断も実感させられます。授業と並行してグループプロジェクトも増え、この先どんどん忙しくなると思います。この短い1学期の間で私たちがどういった道、答え、あるいはさらなる疑問にたどり着くのか、とても楽しみでいます。"

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