構想
学生一人ひとりの言語背景に応じた語学教育プログラムへ
ICUには、4月と9月、年2回の入学時期があります。4月は日本の高校を卒業した人、9月は海外の高校等を卒業した人を受け入れ、入学後は4月入学生は英語(リベラルアーツ英語プログラム)、9月入学生は日本語(日本語教育プログラム)を履修してきました。しかし、社会のグローバル化の中で、4月入学生でも日本語の履修が必要な学生、9月入学生でも英語の履修が必要な学生が増えてきました。
このため、4月、9月を問わずどちらの入学時期でも、学生一人ひとりの言語背景に応じて英語、日本語が履修可能な柔軟な語学教育プログラムを整備します。これにより、これまで4月入学生向けに開講していたリベラルアーツ英語プログラムを、英語運用能力をさらに高める必要がある9月入学生に、一方で9月入学生向けに開講していた日本語教育プログラムを、日本語運用能力の向上を必要とする4月入学生にも開講します。

進捗情報(2020年8月現在)
学生一人ひとりの言語背景に応じた語学要件への変更
「ユニヴァーサル・アドミッションズ」導入に伴い、必要な語学科目の設置および語学要件の変更を実施しました。
これまで、4月入学生は英語(リベラルアーツ英語プログラム)、9月入学生は日本語(日本語教育プログラム)を履修してきましたが、この入学時期による語学要件の区分を撤廃し、現在は入学試験別に定めています。
入試区分別の語学要件表
入学者選抜 | 卒業要件となる語学プログラム |
---|---|
一般選抜 |
リベラルアーツ英語プログラム |
■ユニヴァーサル・アドミッションズ |
日本語教育プログラム |
更なる英語教育の充実
リベラルアーツ英語プログラムの必修科目である論文作成(Research Writing)では、学生が複数あるトピックの中から、興味のあるものを選択し、その中でさらに各自の論文のテーマを絞り込み、リサーチをおこない、 最終的に1,500~2,000語の論文を書き上げます。 科学分野の学修充実のため、2015年度より、このトピックの中に自然科学分野関連のトピックを追加しました。
また、リベラルアーツ英語プログラムの必修科目履修を修了した学生を対象に、自然科学分野をメジャーとする学生を対象に、2017年度から「理系学生のための卒業論文作成法(英語)」を開講、社会科学分野をメジャーとする学生には2018年度から「社会科学系学生のための卒業論文作成法(英語)」を新規開講しました。これらの科目は、英語での卒業論文執筆に向けた論文作成方法の修得に焦点を当てています。さらに2019年度からは「アカデミック・ライティングのためのチュータリングの基礎(英語)」を開講、効果的なチュータリングの技法学修を通し、学生チューターの養成に役立てています。
日本語教育科目の充実
リベラルアーツ英語プログラムの上位クラスで学ぶ海外生活が長い学生、およびユニヴァーサル・アドミッションズを経て入学したリベラルアーツ英語プログラムが語学要件の学生向けに、日本語教育プログラム主任が必要と判断した場合に日本語教育プログラムを履修できるように制度を整えました。
また、2016年度より、交換留学生や大学院学生を対象とした単位数の少ない科目を開講しています(2022年度現在、春秋学期に開講)。さらに、上級学生に向け、論証型レポートの執筆・読解や、アカデミックな分野の聴解、口頭表現に重点を置いた日本語演習の科目を2コース開講しました。