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人権セミナー「キャンパスにおける多文化共生を考える」を開催

公開日:2016年12月19日

12月13日(火)、第19回人権セミナー「キャンパスにおける多文化共生を考える」が開催されました。このセミナーは、人権にかかわる啓発活動や相談活動を行っている本学の人権委員会と人権相談員連絡会が、毎年世界人権デー(12月10日)の前後に開催しています。

今年度は、弁護士の小竹広子氏を講師に迎かえ、これまでの人生の中で、自分がマイノリティもしくはマジョリティだと感じた時を語りあうワークショップや、文化の違いにどうすれば気付けるのか、またそれを乗り越えるには何ができるのかなどについて考える場が設けられました。

小竹氏は、現在の弁護士の仕事やご自身のこれまでの人生に触れながら、弁護士業務でも自身の生活の中でも、争いは当事者間に内在する文化の違いが原因となっていることが多いと述べ、夫婦間の争いでは「財布は妻が管理すべきもの」、「趣味のお金は節約し、貯金に回すべきもの」など、結婚生活の固定観念が原因となっている例を紹介しました。そして、こうした自分の中に内在する文化に気付くことや、異文化同士が出会うことにより生まれるトラブルを乗り越えるには、異文化に対する理解を深めていくことが重要であると語り、そのためにICUの多様性に満ちたキャンパス環境を生かして欲しいと述べました。

セミナーの最後には、参加者がセミナーを通しての気付きを発表する場があり、参加した学生、教職員からは「文化の違いを乗り越えるには、話すことが大切という結論になった」、「マイノリティと感じた時に、なぜ劣等感も感じてしまうのか、劣等感を感じるからマイノリティなのかという議論をした」、「自分がマジョリティの立場で考えていることに気付ことは、非常に難しいのではないかということを話した」、という声が聞こえました。

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