博士前期課程(MA)について

アーツ・サイエンス研究科

博士前期課程(Master's Course)では、広い視野に立って精深な学識を授け、専攻分野における研究能力またはこれに加えて高度の専門性が求められる職業を担うための卓越した能力を培います。

前期課程の専攻・専修について

専攻 専修分野 学位
心理・教育学 教育学 修士(教育学)
心理学
言語教育
公共政策・社会研究 政治・国際研究 修士(行政学)または修士(国際関係学)
社会文化分析 修士(社会文化分析)
メディアと言語 修士(メディアと言語)
公共経済学 修士(公共経済学)
平和研究 修士(平和研究)
比較文化 日本文化研究 修士(比較文化)
超学域文化研究
理学 数学・情報科学 修士(理学)
物質科学
生命科学

課程修了の要件

学生は原則として2年以上在学し、在学中に、最少必修単位として、合計30単位以上を修得するほか、修士候補資格の認定を受け、修士論文を提出し、その審査および最終試験に合格する必要があります。

必要単位

大学院共通科目 専攻の専門基礎科目 専修の専門科目 専攻の専門研究科目 合計
1科目2単位以上 2科目4単位以上 4科目8単位以上 3科目6単位以上 30単位以上
各専攻の専門基礎科目、専門教育科目、専門研究科目より3科目6単位以上
研究科内全ての科目より2科目4単位以上

カリキュラム・シラバスは下記をご覧ください。

科目一覧(「大学院科目」を選択してください。)
シラバス(「メジャー Major」から大学院科目を選択してください。)

学位取得までの流れ

年次 学期 手続き等 備考
1年次 1学期 入学式・オリエンテーション(履修説明会) 修了に必要な科目等履修
2学期
3学期 修士候補資格認定申請書提出
2年次 1学期 修士候補資格認定(1年以上の在学、修了に必要な18単位以上修得、GPA*3.00以上) 修士論文作成開始
2学期 修士論文概略提出 (中間報告・中間発表)
3学期 修士論文提出申請書提出
修士論文および要旨提出
修士論文審査および最終試験
卒業式で学位授与

*GPAについてはこちらをご覧ください

過去の学位論文リストの閲覧が可能です。

2016年度 / 2015年度 / 2014年度

心理・教育学専攻

心理・教育学専攻では、教育にかかわる学問諸分野において、人類が平和的かつ創造的な営みのうちに共生するための教育的な諸条件を探求し、国の内外でその実現に向けて指導的な役割を果たす人材を養成します。

専攻主任あいさつ

心理・教育学専攻
主任
佐藤 豊 教授

問題解決に向けた創造的提案ができる、豊かな知識を持った専門家を育成。

本学の院生となることは、ICUコミュニティーの一員となることであり、キリスト教精神に基づき、日英バイリンガリズムをもって、学際的に知の探求と実践に取り組む環境に身を置くことを意味します。そこでは、複眼的視野を保ちつつ、確かで豊かな専門知識を獲得し、最終的には、創造的提案という形で社会への貢献が求められます。教育学、心理学、言語教育は、こうしたリベラルアーツ的学問追究が最大限発揮されるべき専修分野でもあります。

教員の声

心理・教育学専攻
鄭 仁星 教授

大学院生と教員が親しく交わることのできる、オープンで対話重視の環境を提供しています。

研究テーマは遠隔教育/e-learningの質の保証、テレビ、インターネット、Web2.0技術等の既存・新技術を用いた双方向的インストラクショナル・デザイン、協調学習とコミュニケーション、指導論のe-learning開発への応用、能力別学習・トレーニング方法などです。本研究科では発見、統合、応用と指導法の研究を続けることでこの分野の専門家にふさわしい訓練を受けることができます。研究は理論の理解・実践、教育の質の保証・向上、政策形成への働きかけ、新学習方法(e-learningやメディア/技術の使用)が教育の場で認知されるために不可欠です。また、大学院生が教員と履修科目、セミナーのテーマや研究対象について親しく交わることができるオープンで対話重視の研究環境も提供していますので、学生は自身の研究テーマに関連した他の分野も追求することができます。

専修分野の紹介

心理・教育学専攻には、3つの専修分野があります。

基礎科目(選択必修)、発展科目(選択)、研究方法(質的・量的技法)に関する科目(必修)を系統的に開講し、合わせて、学術論文作成の力量形成および論文指導を行います。

教育の根底をなす人間観や世界観、途上国を含む世界各地の教育制度や教育問題、世界の学校における教育課程や教育法をめぐる根本的な課題を、国際比較の中で取り上げて構造的に分析し、将来に向けた教育政策の根本指針を探ります。

教育工学領域では、e-learningをはじめコンピュータ・視聴覚機器の教授学習過程への活用とその効果および遠隔教育について研究します。教育コミュニケーション領域では、対人コミュニケーションやマス・コミュニケーションの特徴と社会的機能およびその効果について研究します。教育社会学領域では、教育制度・学校・家族・コミュニティ・社会構造・文化状況の諸特徴と教育の構造・機能・意味および教育政策について研究します。教育研究における質的・量的研究技法についても学習します。授与する学位は、修士(教育学)です。

  1. リベラルアーツ教育の理念に基づいて心理学を幅広い学問分野として捉え、研究及び実践に役立つ人材を教育します。
  2. 国際性・学際性に富む柔軟で厳格な実証的研究法(実験法、調査法、観察法等)に根ざした教育・研究指導を行います。
  3. 科学性と人間性の統合的視点に立脚する高度な研究を推進します。
  4. 高度な専門職業人養成という社会的ニーズに対応すべく研究・実践を現場で遂行できる心理職を養成します。
  5. 授与する学位は、修士(教育学)です。

英語教育及び外国語としての日本語教育の理論と実践に関わる教育として、まずその基礎となる言語学、心理学、教育学における関連知識を学びます。さらにそれぞれの目標言語の言語学的知識を修めたのち、より具体的な学問領域、すなわち第一言語習得論、第二言語習得論、外国語教授法、教材・カリキュラム開発、バイリンガル教育、早期外国語教育などの研究に従事します。加えて、実践的学習の一貫として、英語クラス、日本語クラスの各現場においてそれぞれ実習を行い、理論と実践の統合を図ります。授与する学位は、修士(教育学)です。

公共政策・社会研究専攻

公共政策・社会研究専攻では、公共政策を含む社会科学の研究分野を深く、かつ他の領域との関連も視野に入れながら広く学際的に研究するとともに、国内および国際機関等において、鋭い分析力と構想力を基礎に、柔軟な課題解決能力を発揮しうる指導的な役割を果たす人材を養成します。

専攻主任あいさつ

公共政策・社会研究専攻 主任
マラーニー ショウン 教授

多様性あふれる環境で取組む、グローバルな視点に基づく研究。

5つの専修分野を提供する公共政策・社会研究専攻では、国際性豊かな教授陣から研究の方法と理論的思考を学ぶことができます。また、多くの国々からの留学生と刺激的な議論を交わして、自分の専門的研究を深めることができます。公共政策・社会研究の過半数の授業は英語で講義が行われるので、英語を使ったコミュニケーション能力の向上も期待できます。日本国内にありながら、グローバルな視点に基づいた研究を行うことができるICUの公共政策・社会研究のプログラムに是非チャレンジしてみてください。

教員の声

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山口 富子 教授

農と食の社会学、科学技術社会論

ある時代において「正しいとされる知識」は、社会集団、文化といった社会的文脈より規定されるという前提に立ち、食と農に関わる社会的意思決定において科学的データや情報がどのように扱われているのかという問題に関心があります。これまで遺伝子組換え作物をめぐる社会的論争や食品のリスク管理をめぐる議論を対象とし実証研究を行ってきました。主には、インタビュー調査、テキスト分析、参与観察など、質的社会調査法と呼ばれる方法論を使いますが、量的手法を採用する研究者や他分野の研究者と共同で研究を実施するスタイルで課題を実施しています。

専修分野の紹介

公共政策・社会研究専攻には、5つの専修分野があります。

政治・国際研究専修における専門基礎科目では、行政学・公共政策、政治学、法学、国際関係学、国際法・国際機構論の領域における基礎概念や諸理論を修得します。これらを踏まえて、専門科目では公共経営、地方自治、比較政治行政、政治思想、国際政治・外交、国際世論研究、ジェンダーと国際関係といったテーマで理論研究や事例研究を領域横断的に掘り下げ、政策研究に結びつけます。授与する学位は、「修士(行政学)」あるいは「修士(国際関係学)」です。

社会文化分析専修では、社会・文化の諸現象を社会学または人類学のアプローチを使って実証的に研究する方法を指導します。学生は、質的または量的研究方法を学び、それを応用することが期待されます。また、社会学(開発社会学、政治社会学、国際社会学、ジェンダー・セクシュアリティ研究、社会階層論、科学技術社会学、食品と農業の社会学)および文化人類学(医療人類学、言語・記号人類学、暴力の人類学、消費の人類学)などの分野を専門とする教員から研究指導を受けながら、学際的な研究を行うことができます。修士課程の研究の一環として、実地調査を実施することもでき、その結果を修士論文に応用することも可能です。授与する学位は、修士(社会文化分析)です。

社会における様々な領域において、幅広い知見、学識を持ちつつも、それを実践的に適用できる人材が求められています。メディアと言語専修では、社会言語学、コミュニケーション、メディア等の専門領域における、基礎研究能力を身につけると共に、実践能力をプロジェクト経験等を通して養うことを趣旨とします。基礎および専門科目で上記の主要領域の科目を配すると共に、他専修領域のコースを積極的に活用することで学際的かつ実践的な応用能力を高めます。授与する学位は、修士(メディアと言語)です。

経済学、経営学分野における教育方針として、まず、ミクロ経済学、マクロ経済学、統計分析の基礎理論を学びます。これらの基礎的な知識を習得した後、経済学、経営学および会計学の個別分野に関する学習、研究の指導を行います。 授与する学位は、修士(公共経済学)です。

平和研究専修は平和、紛争、安全保障研究に関する様々な分野のコースを提供します。平和研究を概観する基礎科目からより専門的な人権、見解・規範、紛争解決、平和構築、紛争と開発や経済問題、従来型またはその他の安全保障問題、人間の安全保障、国際機構と国際法の役割を取りあげるコースへと発展します。この専修を修了することで、既存もしくは潜在的な紛争を分析し、聞き取り調査を行い、実証的研究プロジェクトを立ち上げ、関連する学術的、法的、外交, その他の文書を探し出し解釈し、将来的には政府機関、国際機関、NGOなどで平和と安全保障に関する課題に取り組む能力を身につけます。授与する学位は、修士(平和研究)です。

比較文化専攻

比較文化専攻では、広義の文化の諸現象を、問題指向的な方法に基づき深く比較研究し、リベラルアーツの精神と高度の人文学の訓練とを結合した、未来への先見性と責任感とを備えた指導的な役割を果たす人材を養成します。

専攻主任あいさつ

比較文化専攻主任
佐野 好則 教授

国際的・学際的だからこそ、 真の比較文化研究ができる。

ICU大学院の比較文化専攻の素晴らしい点といえば、 多様な国籍の多様なジャンルを研究する教員が、ICU大学院というひとつの場所に集結していることでしょう。そのため世界に存在する多様な分野の文化研究を、幅広い視点から比較・検証することが可能になり、学生たちは「リベラルアーツ」の理念のもと、国籍や分野を越境しながら自身の学びたい研究を深めていくことができます。そしてそのなかで得られた学びは、人間そのものの深い理解へもつながり、ICUの掲げる「平和」にも結びつきます。その根底を理解した人材は、これからの国際社会において、国際機関や企業問わず、あらゆる場で活躍していくことになるでしょう。

教員の声

比較文化専攻
小島 康敬 教授

どこまでも専門性を深めた上で、他の学問領域への越境を。

専門分野は日本思想史なかでも江戸期の思想です。儒教、仏教、国学といった形で体系化・教義化された思想だけではなく、その時代を生きた武士、庶民、老人の心性や死生観などを広く研究しています。大学は「知」を商品化・情報化して効率よく提供する場ではなく、「知」を鍛え養う場であって欲しい。それ故に、敢えて、「不親切」「意地悪」な授業に心がけ、過保護な教育サービスは避けています。
比較文化専攻は専門分野を横断した多角的な視点から学べることが、その大きな特色です。しかし、これはともすると、カルチャーセンターの体になりかねません。どこまでも専門性を深めた上で、それを足場として他の学問領域に越境して、自らの専門性を広く開いて一般化してゆくことが求められます。そして共に知の共同体を形成しましょう。

専修分野の紹介

比較文化専攻には、2つの専修分野があります。

日本文化研究では、諸文化への広い関心を持ちつつ専門分野についての知識を深めることにより、海外の諸文化との比較および影響関係についての深い理解に基づいて日本文化研究の方法を習得します。複数の教員による基礎科目「比較文化研究方法論」(必修)および日本以外の文化・歴史に関する様々な科目を履修することにより、諸文化を比較の観点から位置付ける感性を磨きつつ、日本文化の諸相 (美術・音楽、文学、哲学・宗教、歴史)に関する科目の履修により、各自の研究テーマに対する多分野的なアプローチを発展させます。

「専門研究」においては、習得した専門知識を活かし、比較文化の観点を積極的に取り入れつつ各自の論文作成に向けた個人的な研究指導を行います。授与する学位は、修士(比較文化)です。

超学域文化研究では、従来の研究の枠にとらわれない広やかなパーペクティヴを持つことにより、自由でダイナミックな文化理解に基づいた研究を進めることを目指します。基礎科目「比較文化研究方法論」(必修)および様々な文化の諸相(美術・音楽、文学、哲学・宗教、歴史)に関する科目を履修することにより、文化・歴史研究の基礎的方法論を身につけるとともに、異文化間の影響・交流関係を学び、さらに諸文化の比較を通じて文化の根底的な構造についての洞察力を涵養します。

「専門研究」では、各自の専門領域の研究課題に大局的な観点からアプローチし、オリジナルな論文を作成するために個人的な研究指導を行います。授与する学位は、修士(比較文化)です。

比較文化研究会

比較文化専攻には、学生・修了生・教職員を主たる構成員とする「比較文化研究会」が設けられています。 比較文化研究会では、論文等の研究成果を学術誌『ICU比較文化』 として発行するほか、比較文化を主題とする博士論文の内ですぐれた業績と認められながらも出版の機会に恵まれない著作を 「ICU比較文化叢書」として独自に刊行するなど、会員の研究活動を支援するさまざまな活動を行っています。会員同士の交流や、相互啓発による研究の活発化のためにも、 入学の際には研究会への参加も推奨しています。

ICU比較文化研究会ホームページ

理学専攻

理学専攻では、理学の学問的諸分野および関連分野の専門的訓練と研究を行うと共に,科学全体の文脈の中で専門分野を理解し、更には社会的文脈の中で科学そのものを位置づけることのできる指導的な役割を果たす人材を養成します。

出願に際してのご注意:
理学専攻に入学を希望する場合には、入学後の研究・実験環境を確認するため、本学オープンキャンパスなどの機会を利用して本学の施設・設備を見学したり、研究内容について事前に関係教員にお問い合わせいただくことをお奨めしています。

専攻主任あいさつ

理学専攻 主任
久保 謙哉 教授

真の少人数教育が、 世界基準の研究者を育む。

ICU理学専攻の一番大きな特色は、教員よりも学生数が少ないという少人数教育の特色を生かした分野を問わない教員による学生の学修・研究支援です。指導教員を中心としながらも専修分野やそれを超えた教員が協力して、それぞれの学生の特徴を知って可能性を引き出し育成します。少人数ゆえに実験スペースや機器の利用、教員との対話時間には余裕があり、また学生の研究に必要であれば国内外の大学や研究所との協力を積極的に推進しています。リベラルアーツ大学院として広く理系のみならず文科系にも広い視野を持ちながら、専修分野に高い研究遂行能力を持つ修了生を輩出しています。

教員の声

理学専攻
清水 勇二 教授

少人数であり、学生と教員の距離が近いことが強みです。

専門分野は代数幾何学ですが、その多様な応用の中で弦理論が私の研究に深く関連しています。図形の中でも楕円・双曲線といった代数方程式で定義される代数多様体と関連する対象を研究します。現在のテーマは、非可換代数幾何学の観点による連接層の導来圏です。素粒子物理学のひも(弦)理論に登場するDブレーンの全体が連接層の導来圏を成し、その一例となっています。ひもの量子的性質が空間の非可換性を生み、非可換代数幾何学が研究する道具を与えています。

大学院での数学の授業は概して特論的な内容の講義です。少人数を生かして、内容のテクニカルな側面のみならず、動機付けや展望についても理解できるように努めています。アーツ・サイエンス研究科では、学際的な視点が重要である科目が課されているので、専門分野に捉われない見方をする柔軟性が身に付きます。また、科学教育や市民へ向けた科学の視点も身に付きやすい環境です。

専修分野の紹介

理学専攻には、3つの専修分野があります。

数学および情報科学においては、問題を抽出し、理論を適用し、計算機科学を応用することにより、実際の問題を解決するプロセスを意識しながら、それぞれの専門分野を学びます。さらに、その内容を、専門分野外の人にも、日英両語で伝えることのできるコミュニケーション能力も養います。学部専門教育の上にたち、さらにそれぞれの分野の基本理論と手法を身につけるとともに、最新の研究にふれ、自らその問題に取り組む経験を通して、研究者のみならず、問題解決能力をもって社会のあらゆる分野で活躍しうる人材を育成することを目的とします。授与する学位は、修士(理学)です。

物質の関わる科学は、主として、実験と理論に分類されますが、さらに計算機による第一原理的計算が重要な分野となっています。実験においては、基礎的な実験スキル、さらに、実験結果から物質の理解に到る論理的展開、理論においては物質科学の基本法則と現象のモデル化を基礎とする事実の説明と予言を行います。実験科学、理論科学、計算機科学の連携と統合を目指します。授与する学位は、修士(理学)です。

本専修では、植物学、動物学および微生物学の3つの分野の研究がなされていますが、これらの専門的なテーマに加え、科学的なものの考え方、基本的な研究の進め方についての指導を行います。授与する学位は、修士(理学)です。

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