リベラルアーツ英語プログラム

英語力を高め、思考力を養う

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「リベラルアーツ英語プログラム(ELA: English for Liberal Arts Program)」は、学生の英語力を向上させると同時に、ICUで効果的に学ぶための思考力と技術を養う、リベラルアーツへの重要な導入教育です。

主に日本語を母語とする学生が、1年次の大半を費やして集中的に学びます。習熟度に応じて課程(Stream 1~4)が決まり、各課程では約20人ずつの「セクション」と呼ばれる少人数のクラスに分かれ、週4コマから11コマの授業を履修します。

授業では、「異文化間コミュニケーション」や「生命倫理」などのトピックに関連した文献を読み、議論し、小論文を書くといった学術活動に取り組むなかで、独創的、批判的、主体的に考える力を身に付けていきます。さらに、すべて英語で行われる授業に参加することで、大学で必要となる実践的な英語力を磨きます。

ディレクターメッセージ

グローバル社会に通用する創造的で批判的な思考を、集中的な英語学習環境で身に付けてほしい

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渡邊(金)泉
課程上級准教授
リベラルアーツ英語プログラム主任

リベラルアーツ英語プログラム(ELA)の目標は二つあります。第一は学生の英語運用能力を伸ばすことであり、第二は大学で学問を学ぶために必要な批判的思考力や学習スキルを習得することです。この二つの目標を実現するために、ELAの授業は、約20人の少人数のクラスで英語のみを使用して行われます。

ELAは一人一人の学生の英語運用能力やニーズに合った英語教育を提供しています。教員やクラスメートとの活発なコミュニケーションを通して、様々なアカデミック・スキルを磨いていきます。具体的には、アカデミックな英語の文章を批判的・分析的に読む力、自分の考えをディスカッションし発表する力、ノートを取る力、他の学生の意見を理解し適切に応答する力、アカデミックな文章を作成する力などを伸ばしていきます。アカデミック・ライティングの授業には、教員との個人指導(チュートリアル)もあります。

ELA の課題やアクティビティは、学生が創造的かつ批判的に考えることができるように作られています。例えば、秋学期のテーマの一つ「人種にまつわる諸問題」では、「人間」を分類する方法を作る課題に取り組みます。そして、次のような問いについて深く考えていきます。

- 人間はどう分類されているか?
- 人間はどのように分類されるべきか?
- そもそも人間を分類することに意味はあるのか?

ELA では、英語を「勉強」するのではありません。英語を「使い」ながら、創造的で批判的、そして自立した思考ができるようになる旅に招待されるのです。難しいと感じることもあるかもしれませんが、やりがいのある旅になることでしょう。

学生がICUのバイリンガルな環境を最大限に活用できるよう、ELAがしっかりサポートします。



学生一人一人の英語力とニーズに合わせたきめの細かい丁寧な指導

ELAの英語教育の目標は、ICUの学びに必要な英語運用能力(academic English skills)とリベラルアーツ教育の根幹となる批判的分析能力(critical thinking skills)を養成することです。すべての授業が英語で行われることもあり、とても難しい授業だと思われるかもしれませんが、実際の授業は約20名の少人数のクラスで、個々の学生の英語力やニーズに合わせたきめの細かい丁寧な指導を行っています。

コア科目であるARW(Academic Reading & Writing、読解と論文作法)とRCA(Reading & Content Analysis、精読と英文構成法)のクラスはそれぞれ週2~3回の授業に加えて個別指導であるチュートリアルがあり、授業中はもちろん、チュートリアルでわからないことや困っている点をいつでも教員に聞くことができます。この際に、日本人教員には英語だけでなく日本語で聞くこともできます。同じ教員が、少人数のクラスを週に何度も教えるので、教員は個々の学生の英語力の長所や弱点を把握しており、個々の学生のニーズに合った指導ができるのです。またコア科目は専任教員が担当しているので、学生はいつでもアポイントメントを取って教員に相談することができます。

丁寧な指導こそがELAの一番の特長です。この特長について、以下に詳しく説明します。

1. あなたの英語習熟度にあった課程(Stream)で学べます

100%

Streaming(課程)

Streamは英語習熟度別に1~4の4段階に分かれています。Streamの決定は、入学時に実施するプレースメントテストの得点に、海外経験(小・中・高の段階における海外生活経験や留学経験)やアカデミック・ライティングの経験有無を加味して行い、場合によっては個別面談を実施し、コミュニケーション能力、語彙力や文法力、論理的思考力を判断し、最終的に所属するStreamを決定します。 Stream 1に属する学生の英語力が最も高く約20人、次いでStream 2は80~100人、本学で平均的な英語力を持つ学生が集まるStream 3は340~360人と多く、語彙力、文法知識、リスニング力などの補強が必要なStream 4には約120人が在籍します。それぞれのStreamでは、1クラス約20人の少人数クラスを編成して授業を行います。

入学時のStream決定

2. 1年次の大半を費やし集中的に学びます

Intensive(集中的)

1週間のコマ数は、4~11コマです。最も多くの学生が属するStream 3の場合、ELAの科目が1週間に9コマ入り、それ以外に一般教育科目や体育、基礎科目を履修します。さらに、これら以外にもELA科目の個人指導(チュートリアル)、予習・復習の時間、それぞれの授業で出される課題を次の授業までにこなす時間が必要なため、1年次はELAが大半を占めることになります。

課題は全て英語で、量もかなり多いので、リズムを掴むまでは時間がかかるかもしれません。しかし、毎日課題をこなしていくなかで、確実に英語力が向上していることが実感できます。そして、ELAを修了する頃には、気後れすることなく英語を使って読んだり、書いたり、話したりしているあなたがいるはずです。

時間割の一例(Stream 3)

3. 1クラス約20人の少人数制でグループディスカッションが中心の授業です

Small class size(少人数)

授業は、学生同士や教員との活発なかかわり合いに重きを置いており、様々なインタラクションを通して、自分を表現することに慣れていきます。授業では「異文化間コミュニケーション」や「生命倫理」などのトピックに関連した文献を読み、教員が学生に「このトピックについてどう思うのか」と何度も問います。初めは、「教科書に載っている」、「有名な人が書いたことだから賛成」などと答える学生も、次第に「自分の考えを表現すること」に慣れていきます。

また、グループディスカッションやプレゼンテーションは、「自分の考えが当たり前だと思っていたが、自分とは違った考えを持つ人がいる」ことに気付き、自分の考えが固定概念にとらわれていたことを知る機会でもあるとともに、複数の意見をまとめるなど問題解決方法を学ぶこともできます。

セクションの仲間たちとの共同作業も多く、力を合わせて取り組むことで団結力が高まります。

4. 専任教員と1対1の個別指導で学びをサポートします

Tutorials(個別指導)

ELAのコア科目であるARW(Academic Reading & Writing、読解と論文作法)とRCA(Reading & Content Analysis、精読と英文構成法)にはそれぞれチュートリアルの時間があります。原則、ARWは週2回、RCAは週1回のチュートリアルが設定され、個々のニーズに応じて、一学期間に多数回実施します。

チュートリアルは教員主導ではなく、学生主導で進められます。そのため、チュートリアルは「教員からの呼び出し」ではなく、学生が自分の必要に応じて担当教員に面談予約をとることが求められます。

チュートリアルは、学生の思考力を伸ばすことにねらいがあるため、学生の相談に対して、担当教育がすぐに答えを示すことはしません。教員の役割は、学生と対話をしながら、学生が自ら課題を見つけ、深く考え、解決策を導き出すきっかけを一緒に探すことです。学生が自主性を育み、「生涯にわたって学び続けようとする積極的な姿勢を身に付ける」ことが、チュートリアルの重要な目的です。

5. すべての授業は英語で実施

Learning English through English(英語で授業)

ELAの授業はすべて英語で行われます。なぜなら、すべて英語で授業を行うことが英語力を伸ばす一番の近道だからです。

英語で論文を読み、英語で論文の内容をディスカッションし、英語で質問をし、内容について英語でプレゼンテーションをし、英語でエッセイを書きます。アメリカの学部レベルの内容の論文を英語で読み、英語でディスカッションすることは、慣れないうちは本当に大変です。しかし、先生のサポートを受けながら努力するうちに少しずつ英語力が伸びていることを実感できます。

チュートリアルも原則英語で行われますが、必要に応じて日本語を使用することもできます。

ELAの科目

ELAではARW(Academic Reading & Writing、読解と論文作法)とRCA(Reading & Content Analysis、精読と英文構成法)の2つのコア科目を中心に学びます。この2科目は「異文化コミュニケーション」や「生命倫理」などの共通のテーマで連動して学習を進めます。また、コア科目の学びに必要となるスキルを修得するAS(Academic Skills、アカデミック・スキル)も同時に学びます。ELA最後の学期には、学部での研究や論文執筆に備え、RW(Research Writing、論文作成)に取り組み、1500~2000語のリサーチ論文を書きます。

Stream毎にコア科目の履修期間は異なり、Stream 1の学生は1学期間だけ履修するのに対して、Stream 3・4の学生は1年間コア科目を学び、2年次にRWに取り組みます。

ARW Academic Reading & Writing (読解と論文作法)

Stream 1、Stream 2、Stream 3、Stream 4すべての学生が履修する科目です。ARWは原則としてネイティブスピーカー教員が担当し、学生の関心の高いアカデミックなテーマを通して、読解力や理解力、討論力、論文作成力を高めることを目的としています。1対1で個人指導を受けるチュートリアルがあります。
RCA Reading & Content Analysis (精読と英文構成法)

Stream 3とStream 4の学生が履修する科目。原則として日本人教員が担当する授業です。学術論文を吟味して読み込んで分析する読解力を習得します。1対1で個人指導を受けるチュートリアルがあります。
AS Academic Skills (アカデミック・スキル)

ASは、Stream 2、Stream 3、Stream 4の学生が履修する科目で、コア科目の学びに必要となるスキルを習得するクラスです。たとえば、英語の講義の聴き方やノートの取り方、ディスカッション、プレゼンテーション・スキルの訓練ならびに大学での学びに必要となる様々なスキルを学びます。
RW Research Writing (論文作成)

ELAの集大成となるRWは、英語の論文の書き方を学ぶ科目です。2000語の論文作成を目標として、トピックの選択からスタートします。図書館で調べ、アウトラインを作り、ドラフトを書いて、チュートリアルで個人指導を受けながら最終ドラフトをまとめていきます。教員のサポートを受けながら、何度も修正を重ねて、大きなテーマ設定から、具体的に内容を絞り込んでいき、最終的に1500~2000語の論文を書き上げます。

海外英語研修プログラム(SEAプログラム:Study English Abroad Program)

夏休みを利用し、英語を母語とする国の大学およびその英語研修所が運営する6 週間のプログラムで、異文化体験をしながら集中的に英語を学習します。視野を広げ、英語でコミュニケーションできる力を身につけます。自分がマイノリティとなる経験を通して、自分を知る、自信を持つなど、自分自身の内面的な成熟も期待できます。初の海外体験としてのSEA プログラムを経て、「次は専修分野の学問を海外大学で学びたい」と、交換留学を目指す学生も例年数多くいます。
詳しくは、以下のページをご確認ください。
留学

Advanced English Studies

ELA 修了後も英語力を磨きたい学生には選択科目としてAdvanced English Studies(上級総合英語)が開講されています。TOEFL/IELTS 準備やプレゼンテーション技術の向上をめざすコースなどがあります。

ELAの授業をWEBで体験

ICU OpenCourseWareでは、実際の授業の様子を動画で公開しています。ぜひ、ELAを体験してみてください。

リベラルアーツ英語プログラム(Stream 3):読解と論文作法|ICU OpenCourseWare

ICUにおける英語教育