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石橋圭介准教授が2018年度電子情報通信学会論文賞を受賞
公開日:2019年6月17日

本学の石橋圭介准教授(メジャー:情報科学)が、一般社団法人電子情報通信学会の2018年度電子情報通信学会論文賞を6月6日(木)に受賞しました。
本賞は電子情報通信学会論文誌に発表された論文のうち、電子工学及び情報通信に関する学問技術の発展に貢献する優秀な論文に対して与えられる賞であり、今年度は通信分野については474本から3本に対して与えられました。
論文タイトル:
Separating Predictable and Unpredictable Flows via Dynamic Flow ining for Effective Traffic Engineering
受賞者(敬称略):
高橋洋介(NTTコミュニケーションズ), 石橋圭介(ICU), 辻野雅之(NTT), 上山憲昭(福岡大), 塩本公平(東京都市大), 大歳達也(阪大), 大下裕一(阪大), 村田正幸(阪大)
論文概要:
ネットワークを流れる通信トラフィック量は日々増大しており、限られたネットワークリソースで効率的にトラフィックを送信するために、経路を動的に制御するトラフィックエンジニアリングの重要性が高まっている。トラフィックエンジニアリングの有効性はトラフィック予測精度に依存するが、コンテンツの多様化に伴い、トラフィック予測はますます困難となっている。
本論文では、トラフィックを予測可能な成分と予測困難な成分に分離し、予測可能な成分に対してはトラフィック予測結果に基づくリソース利用効率の高い最適経路を、予測困難な成分に対してはリソース利用効率が若干低くなるものの輻輳リスクを低減する経路を、それぞれ選択的に適用する手法を考案した。
受賞のコメント:
このような賞をいただき光栄です。本研究は、前職NTT研究所において第一著者の高橋洋介さんや共著者の皆様と一緒に取り組んだ結果となります。需要の変動が大きく予測困難な状況下における資源の有効活用は重要なテーマとなっており、その課題に向けた一アプローチとして評価されたものと思います。このようなアプローチは通信ネットワーク以外の資源にも適用出来るものと考えます。引き続き通信ネットワークを進めるとともに幅広い応用先を見据えて研究を進めて参りたいと思います。