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浜田宏一イエール大学名誉教授・内閣官房参与 特別公開講演会を開催
公開日:2019年6月17日

6月13日(木)、浜田宏一イエール大学名誉教授・内閣官房参与を招いて、特別公開講演会を開催しました。この講演会は、本学岩井克人特別招聘教授(メジャー:経営学メジャー)、齋藤潤客員教授(メジャー:経済学、グローバル研究)と稲葉祐之上級准教授(メジャー:経営学、開発研究)の共同企画として、経済・経営学デパートメントの主催で実現しました。浜田教授は世界的に著名な経済学者であり、内閣官房参与として現内閣の経済政策に関わるとともに、創造性や教育についても積極的に発信しています。
二部構成からなる第一部では、浜田教授が「リベラルアーツと創造性」と題した講演を行いました。講演の中で浜田教授は、自身のこれまでの経験などを振り返りながら、よい研究者とは、他の研究者の知識を取り入れるだけではなく、自分の頭で突き詰められることが条件であると語りました。また、創造性ある人物となるには、知的好奇心を持ち、かつその事柄を深堀するだけでなく、さまざまな次元から見ることの大切さ、論文を執筆するなどアウトプットすることが重要であると述べました。さらに、アイディアは24時間365日考え続ければ生まれるというものではなく、絵画、演劇、哲学でも音楽でも、何かに没頭して頭を休息させることも必要であると語りました。
第二部では、稲葉教授の司会のもとで浜田教授、岩井教授、齋藤教授が『経済学・創造性・日本』と題した鼎談を行い、創造性を生むために必要なことについて意見を交わしました。鼎談の中では、創造性には基礎知識が必要であるとの意見や、まったく異分野とも思われる分野を組み合わせて学ぶなど広く学ぶこと、自分の考えを述べることや論文の執筆を通じて他者と対話することも創造性を生み出すことに繋がるといった意見が述べられました。
また、学生を交えた質疑応答では、「日本の教育の創造性を高めるためには何をすべきなのか」、「創造性にはインプットも必要だと思うが、詰め込みすぎとならない、創造性と知識のバランスについてどのように考えるか」などの質問があり、浜田教授は一つ一つに丁寧に答えていました。