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第23回人権セミナー「コロナ禍と居場所 〜こども食堂の取り組みから〜」を開催

公開日:2021年1月19日

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講師を務めた湯浅誠先生

2020年12月11日(金)、第23回人権セミナー「コロナ禍と居場所 〜こども食堂の取り組みから〜」が開催されました。このセミナーは、人権にかかわる啓発活動や相談活動を行っている本学の人権委員会と人権相談員連絡会が、毎年世界人権デー(12月10日)の前後に開催しています。

今年度は東京大学特任教授で社会活動家の湯浅誠先生を講師として迎え、オンライン形式で行われました。

セミナーでは、2010年代に全国で次々に立ち上がった「こども食堂」を中心に話しがありました。湯浅氏は、「こども食堂」が必要となった背景には、地域としてこどもを見守ることがない「無縁社会」や、そうした中でさまざまな問題を抱えるこどもたちの「生きづらさ」があり、この原因は、仕事やお金の有無だけではないと述べました。そして、この解決には、物を支給するといった課題解決型の支援だけではなく、居場所や繋がりを作る継続的な支援が必要であることを強調しました。

湯浅氏はさらに、多くの「こども食堂」がコロナ禍でも形を変えて活動を続けていることを述べ、これこそ課題解決型の繋がりではなく、家族や友人と同じように、どんな状況でも繋がり続ける事を「こども食堂」の目的と価値とした支援の形であると説明しました。

今は世界中が「当たり前がありがたい」と思う状況であり、そのような中で繋がり続けることの大切さを再認識する講演となりました。