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本学卒業生と教員の共同研究の論文が日本水産学会論文賞を受賞

公開日:2021年4月27日

篠原さん

2014年3月に本学を卒業した篠原優さん(しのはら ゆう、メジャー:生物学、マイナー:ジェンダー・セクシュアリティ研究)と本学の小林牧人教授(こばやし まきと、メジャー:生物学、環境研究)の共同研究の論文が、「令和2年度日本水産学会論文賞」を受賞しました。 この論文賞は、2020年にFisheries Science誌と日本水産学会誌に掲載された報文の中から特に優れたものを、日本水産学会論文賞の受賞論文として選出・授与されるものです。

 

篠原さん
篠原優さん(撮影:大学在籍時)

研究のテーマ:

「キンギョの性行動に関わる嗅覚系の両性性」
自然界には一生のうちに性転換をする魚がたくさんいます。これらの魚は一生のうちに雄型の性行動、雌型の性行動を両方行います。キンギョは通常、性転換をしませんが、ホルモンの投与により、雄が雌型の性行動、雌が雄型の性行動をします。これらのことは、魚の脳には、雌型性行動、雄型性行動の両方を制御する2つの神経回路をもつこと(脳の両性姓)を示しています。これまでに我々はキンギョが性行動をする場合、雄は雌からの匂いを、雌は環境の匂いを嗅いで性行動を始めるという雌雄特有の嗅覚のしくみを明らかにしています。今回の研究で、雌が雄型の性行動をするときには他の雌からの匂いが必須で、雄が雌型の性行動をするときは環境の匂いを嗅げることが必須であることがわかりました。このことは、キンギョでは嗅覚系にも両性性があり、雌雄両方の性行動に対応していることが明らかとなりました。

 

指導にあたった小林牧人教授のコメント:

今回の研究は2013年に篠原優さんが行った卒業研究の論文を、私が科学論文のスタイルに書き直して科学雑誌 "Fisheries Science"に投稿し、掲載されたものです。篠原さんが頑張って1年間で4つの実験を行い、クリアな結果を出してくれました。また彼女は卒業前の3月に台湾での国際学会でこの研究をポスター発表しました。その後、私が体調を崩し、論文投稿まで時間がたってしまいましたが、無事論文として掲載され、ほっとしたところでした。その研究が、時間がたっても新規性、独創性が失われず、優れた研究として評価されたことはとてもうれしく思います。

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