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本学の北原和夫名誉教授が文部科学大臣表彰 科学技術賞を受賞

公開日:2022年4月13日

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本学の北原和夫名誉教授が、令和4年度 科学技術分野の文部科学大臣表彰 科学技術賞(理解増進部門)を受賞いたしました。

文部科学省では、科学技術に関する研究開発、理解増進等において、科学技術に携わる者の意欲の向上を図り、科学技術の水準の向上に寄与した人物を「科学技術分野の文部科学大臣表彰」として表彰しています。

北原名誉教授は、長年にわたる科学技術リテラシーと教育の場における学びの意義の普及啓発活動が認められての受賞となりました。

 

北原名誉教授より受賞コメント:

今回の受賞は、私が主として日本学術会議で関わったプロジェクトが評価されたものと理解しています。一つは2003年から「全ての日本人がもつべき科学技術の素養(リテラシー)」の検討に関わり、その後2005年から3年間かけて、約150名の研究者、教育関係者、メディア、行政者とともに調査研究を行なって「21世紀の科学技術リテラシー像」(2008年)を取りまとめたこと。もう一つは、2008年以降「大学教育の分野別質保証の在り方」の検討に関わり、各学問分野の学びの意義を言語化する「参照基準」の策定を進めたこと(現在までに33分野)。全ての人々が科学技術について語り合える基盤としての「科学技術リテラシー」そして多様な分野の人々が相互理解する基盤としての「分野別参照基準」によって、分野・職種の相違をむしろ活かした協働が可能となり、現代の多様で複雑な課題が解決される道が拓かれていくことを私は願ってきました。

振り返って考えてみると、分野を超えた語り合いと相互理解という考え方は、ICUのキリスト教主義リベラルアーツの基本理念でもあります。その意味でICUに在職(1998年〜2011年)していたことが今回の受賞につながったと思います。

詳細な文献は以下にあります。
科学技術の智ラボラトリ(https://literacy.scri.co.jp/)