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<高校生対象>「ICU Global Challenge Forum 2023 in Summer」を開催しました

公開日:2023年10月27日

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ICUでは、高校生がICUのリベラルアーツ教育に触れていただく機会として、「ICU Global Challenge Forum」を毎年2回(夏期・冬期)開催しています。今夏は「ポストヒューマン」と「時間」をテーマにした2つのプログラムが実施され、全国から様々な背景や価値観をもつ高校生たちが集まり、対話を重ねながら、答えのない問いに向き合う数日間となりました。また高大接続プログラムでは、初めてとなる寮への宿泊体験を伴う形式もあり、約50名の高校生がICUキャンパスにて共同生活を行いました。

 

【ポストヒューマンの時代を生きる~人間とは何か、人が人であること~】

  • 実施期間:2023年8月8日~12日
  • 実施形式:オンライン及びハイブリッド(キャンパス内 学生寮 2泊3日)
  • 定員:25名
  • 担当教員:プログラム・コーディネーター 山崎歴舟(物理学)、毛利 勝彦(国際関係学、政治学、グローバル研究)、森島 泰則(心理学)、生駒 夏美(文学、ジェンダー・セクシュアリティ研究) *括弧内は、担当メジャー

本プログラムでは、ICUの教員4名が「リベラルアーツから問う「ポストヒューマン論争」」をテーマに、それぞれの専門分野から捉える「ポストヒューマン」について授業(オンライン)を行い、高校生にさまざまな「答えのない問い」を投げかけました。授業後にはICU生のファシリテーターとともに少人数のグループに分かれ、ディスカッションを重ねていきます。はじめは、緊張していた様子の参加者たちも、ICU生や仲間たちと対話するなかで、すぐに打ち解け、主体的に発言する場面が多くみられました。
プログラム3日目からは、ICU三鷹キャンパス内の学生寮にて宿泊(希望者)することができ、多くの参加者がキャンパスにて共同生活を行いました。ICUの学生寮は、共同生活における「対話」を通じて、学生が人権や多様性の尊重、責任の共有、分担を学ぶ「教育寮」です。高大接続プログラムとして初めてとなる学生寮への宿泊を伴うプログラムでしたが、参加者たちは、学生寮に戻った後も、全国から集まった同世代の仲間たちと様々な話に花を咲かせました。普段とは異なる環境での学びは、参加者たちの学びへの意欲につながったようです。最終日のグループプレゼンテーション準備では、遠方のメンバーとオンラインで繋ぎ、全員で工夫しながら議論を交わす姿は、プログラム初めのぎこちなさなどを感じさせず、仲間と考えることの楽しさに溢れていました。「ポストヒューマンと呼ばれる時代を私たちはどう生きるべきか」という問いに向き合った高校生たちは、様々な分野(学際的な視野)で思考を深める体験・クリティカルシンキング・ディスカッションなど、ICUのリベラルアーツの一端に触れ、今後の学びへの刺激となる5日間になりました。

 

【「時間」って何だろう?~あなたは「時間」に 縛られて いませんか?~】

  • 実施期間:2023年8月16日~19日
  • 実施形式:オンライン及びハイブリッド
  • 定員:25名
  • 担当教員:プログラム・コーディネーター 森島 泰則(心理学)、オラー チャバ(歴史学)、辻田 麻里(言語教育)、松村 朝雄(数学) *括弧内は、担当メジャー

本プログラムでは「時間」をテーマに、ICU教員4名が文理さまざまなアプローチで「時間」について授業(オンライン)を行い、高校生に「答えのない問い」を投げかけました。授業後にはICU生のファシリテーターとともに少人数のグループディスカッションを重ねていきます。最終日はキャンパスにてグループ発表が行われ、遠方の参加者とは複数のカメラを使用し、オンラインで繋げることで、キャンパスの雰囲気を感じてもらいました。『宇宙人に「地球人の時間」を説明してみよう』という最後の問いでは、プレゼンテーションという形式に捉われず、劇・芝居・絵など工夫を凝らした高校生らしい発想で、ユニークなグループ発表となりました。発表後には、授業や日常生活の中で感じた「時間」にまつわる疑問について、高校生・ICU教員・ICU生の全員を交えたディスカッションが行われ、様々な「問い」に対して、仲間と熟考する中で、新たな視点が生まれていました。とても身近な「時間」というテーマを、文理さまざまな分野から学術的にアプローチし、今まで慣れ親しんできた価値観・常識を「問い直す」ことで、ICUのリベラルアーツの一端に触れ、今後の学びへの刺激となる4日間になりました。

 

【参加者コメント】
・今回私の中で漠然としていた時間について改めてしっかりと考え、話し合う機会を持てたことで時間への向き合い方を考えることができました。これはこれからの私の生活において時間という軸を見直す良いきっかけになったと感じています。また、初めてリベラルアーツ教育に触れて今までは憧れであったものを私自身が経験できたことをとても嬉しく思っています。実際に受けてみて新鮮さや面白さがあり、より ICUでの学びに興味を持つことができました。

・私たちに議論の深め方や、考え方、議論の方向性をブラさないことなど、色々なことを教えてくださってありがとうございました。これからも議論をするときや、考えを深めるときはファシリテーターの皆さんから学んだことを意識します。また、皆さんからのアドバイスをもらっていると、ICUでは本当に考えて考えて深い議論をしているのだなあと思いました。

・全国各地から集まってくる他の学生から、ポストヒューマンに関しての新たな視点や意見はもちろんのこと、それぞれの地域について学んだりとても刺激の多い日でした。最後のプレゼンテーションも個性出ている発表でさらに新たに学びを深めることができました。プレゼンスキルも刺激のもらえるものばかりで楽しい5日間でした。