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シンポジウム「世界の闇:現実と希望 ワールド・ビジョン・インターナショナルCEOとの対話」を開催しました
公開日:20204年4月10日

2024年4月3日、ICUの平和研究所、和解フォーラム、ワールド・ビジョン・ジャパンは、「世界の闇:現実と希望 ワールド・ビジョン・インターナショナルCEOとの対話」と題したシンポジウムを本学アルムナイハウスにおいて共催しました。冒頭に岩切正一郎学長より開会の挨拶があり、西村幹子教授が司会を務め、ICUの60名以上の学生、同窓生、教職員が参加しました。ワールド・ビジョン・インターナショナルのアンドリュー・モーリー代表兼最高経営責任者(CEO)は「希望」というテーマを中心に、人道開発支援組織を代表して世界各地で活動した経験について基調講演を行いました。さらに、アフリカ、中東、ラテンアメリカ、日本と様々なバックグラウンドを持つICUの学生であるアポロ・セヤンゲ氏、小宮一航氏、シリーン・エルハラビ氏、シルビア・ルース・ゴンザレス・マルケス氏がパネリストとして参加し、社会的弱者、先住民、若者、難民を支援した経験を共有しました。4人の学生と参加者はモーリー氏や参加者と人類全体に関わる問題についての活発な対話を行いました。
モーリー氏はキリスト教の聖職者としての立場から、聖書の一節「はっきり言っておく。わたしの兄弟であるこの最も小さい者の一人にしたのは、わたしにしてくれたことなのである。」(マタイによる福音書25章40節)の引用で講演を始めました。モーリー氏は、自らが出会った、死、飢餓、虐待、児童婚、戦争など、最も過酷な状況に置かれている子どもたちの話を共有されました。ワールド・ビジョンが支援できた子どもたちもいれば、できなかった子どもたちもいることについて話されました。テクノロジーが発達し、世界が相互につながっている現代の現実を前に、モーリー氏は、誰もが食べ物や生命を維持するために必要な要素にアクセスできる「十分な」ものがあることを強調しました。
質疑応答では、「地球市民」であることの意味や、人々のさまざまな平和の定義や摩擦にどう対処するかなど、さまざまな事柄について活発な議論が交わされました。全体として、このシンポジウムは、希望、団結の重要性を再確認するとともに、出自に関係なく人々の困窮と苦しみを軽減するために一人ひとりが積極的に参加する必要性を会場の参加者に想起させました。 最後に、ICU和解フォーラムのウィリアム郁子牧師と大学院部長の大森佐和教授から、希望をもった対話の重要性や大学との学びの関連性についてコメントされました。
