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【訃報】名誉教授 絹川 正吉氏 逝去
公開日:2025年2月6日
本学名誉教授・元学長、絹川 正吉氏(95歳/在職期間:1955~2004年/学部長・理学科長・一般教育プログラム主任歴任)は、2025年1月23日(木)に逝去されました。
ここに謹んで哀悼の意を表し、お知らせ申し上げます。
ご葬儀は2月9日(日)に家族葬にて執り行われる予定です(供花・弔電辞退)。
絹川 正吉氏は1955年に東京都立大学大学院理学研究科数学専攻を卒業後、1960年にNorthwestern UniversityでPh.D.を取得されました。1955年に国際基督教大学助手として着任後、1962年に助教授、1972年に教授となり、理学科長、一般教育プログラム主任、教養学部長を歴任。その間、新学科、新研究科の設置に関わったほか、大学を自己点検し改革の提言をまとめた「大学基本問題調査・検討委員会」の委員長を務めました。1996年より学長を2期8年間務め、一般教育のカリキュラム改革、Faculty Developmentの開発等、21世紀におけるリベラルアーツ大学としてICUの目指すべき姿について方針を策定して教学改革を先導し、本学の歴史に大きな足跡を残しました。
絹川先生の専門は解析学で国内外の学術雑誌にフーリエ解析に関する論文を数多く発表されました。半世紀にわたる絹川先生の教育研究活動の後半においては、大学教育論の理輪と実践、そしてその啓蒙活動に邁進されました。学外では私立大学連盟常務理事、大学基準協会理事・幹事、大学教育学会(旧一般教育学会)会長、文部科学省の「特色ある教育支援プログラム」の審査委員長等、多くの要職を歴任されました。その成果は、書籍『ICU<リベラル・アーツ>のすべて』(2002)をはじめ、多くの日本における大学教育改革の主要指導書として結実しています。本学が日本のリベラルアーツ教育において高い評価を得ているのは絹川先生のご尽力に負うところが少なくありません。日本の高等教育の発展にも多大な貢献がありました。