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本学学生がみどり戦略学生チャレンジ関東ブロック大会で関東農政局特別賞を受賞

公開日:2025年3月18日

令和6年度みどり戦略学生チャレンジ関東ブロック大会で、ICU環境チームが関東農政局特別賞を受賞しました。

今回受賞したICU環境チームは、本学教養学部4年の越智小文さん(おちさあや、メジャー:経営学)、平通恭介さん(ひらどおりきょうすけ、ダブルメジャー:環境研究、歴史)、中村ひなさん(なかむらひな、メジャー:環境研究)、3年の鈴木奏美さん(すずきかなみ、メジャー:環境研究)、2年の佐藤葵さん(さとうあい)、東京農工大学3年の齊藤美乃莉さん(さいとうみのり)の6名がメンバーです。3月4日の表彰式と参加者による交流会には、学生3名と顧問を務める藤沼良典准教授が出席しました。

農林水産省では、日本の食料・農林水産業を、環境と調和した持続的なものとしていくため、2021年に「みどりの食料システム戦略」を策定しました。
「みどり戦略学生チャレンジ」は、この戦略を実現していくため、2050年に日本を担う中核世代となる学生を対象に、環境負荷低減に資する活動にチャレンジするグループの優れた活動内容を表彰・紹介し、チャレンジの輪を広げることを目的としています。令和5年度に、先行的に関東農政局管内で実施され、令和6年度は開催規模を拡大し、「みどり戦略学生チャレンジ(全国版)」として、全国9地方ブロック大会及び全国大会として実施されました。

ICU環境チームは、新潟県上越市柿崎地区での「棚田オーナー制度の普及による持続的な農地保全」の取り組みが評価され、今回の受賞に至りました。

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受賞者のコメント

越智小文さん
今回のプロジェクトを通して、知識だけではわかり得ない、五感で感じられる喜びや苦労や幸せを知りました。また、柿崎の農家さんだけでなく市役所の方や旅館や酒蔵の方々など、多くの方々との交流を通じて、地域や立場の垣根を超えたつながりをいただきました。今回のプロジェクトのような「体験」を通じた学習機会の広がりによって、よりみんなにとって農業が身近であってほしいと、いろんな人の繋がりがあって目の前の食事があることを感じてほしいと、そこから日本の食料問題への意識が高まってくれれば嬉しいです。

平通恭介さん
私にとって今回のプロジェクトは、農業や地域の取り組みについて、多角的に見つめ直し言語化する機会となりました。 私自身、いわゆる田舎町出身で、テーマに取り上げた棚田の風景や地域ぐるみの活動は、幼い頃から身近なものでした。 ただ、私とは全く異なるバックグラウンドを持つメンバーの視点や、ご協力頂いた新潟・柿崎の方々の声を聞く中で、農業や地域おこしについて、また新しい角度から考え直すことができました。 様々な人と共に考えて、そして現場に伺って、実際に行動する。このプロセスでしか得られない経験や感覚があると痛感しました。
改めて、1年間を通してプロジェクトにご協力頂き、このような貴重な機会を下さった、新潟・柿崎のみなさん、藤沼先生をはじめ、関係者の皆様には感謝申し上げます。
そしてメンバーのみんなにも本当にお世話になりました。ありがとうございました!またみんなで、ダイスキなカキザキにもお邪魔したいと思います。

中村ひなさん
この活動を通して、農業について実際に体験する機会をいただきました。今まで、食料自給率の低下や、第一次産業従事者の高齢化など、机上では沢山のことを学んでいましたが、実際に農業を体験することで、問題の本質が見えてきたように感じます。農業は、ただお米を作ることだけではなく、その地域に基づいた活動や、近隣地域の商業とも密接に関係しており、複合的な要素で成り立っていると知りました。そんな中、多くの方々の協力と応援を経て、この活動が成り立ち、賞をいただけたのだと思います。関わってくださったすべての方々に感謝すると共に、この活動が継続的に行われることを願っております。貴重な機会をいただいたことを感謝いたします。

鈴木奏美さん
都合によりプロジェクトには途中までしか参加することができませんでしたが、プロジェクトのおかげで、現場での学びとアカデミックの学びを結びつけることができ、棚田についてより理解を深められたと感じてます。さらに、ICUの他のメンバーや、交流会を通して他大学の学生と交流をし、意見交換する機会に恵まれたことで、農家、地域の方、公的機関など、自分一人では思いつかないような、多様な視点から棚田について考察をできたことが大変興味深かったです。プロジェクトの一部分に携わることができたこと、プロジェクトに関わってくださった方々にはとても感謝をしており、今回得られた考察や結果が、将来の棚田オーナー制度の普及につながれば嬉しく思います。

佐藤葵さん
この活動を通じて、私は棚田オーダー制度をはじめ、長期的なプロジェクトへの取り組み方や人を巻き込むことの重要性など、非常に多くのことを学ばせていただきました。棚田に関する論文を通じてアカデミックな視点を得るとともに、参加者や関係者の方々の声を分析することで、実践的な側面についても深く理解することができました。このような理論と実践を両立させるような取り組みは、大学の講義を受けるだけでは得られない非常に貴重な機会であったと考えております。私事ではございますが、本プロジェクトを通して得られた学びや経験を、今回限りで終わらせることなく、今後の活動にも生かしていきたいと思います。最後になりましたが、柿崎区の皆様、ICU環境チームの皆様、藤沼先生をはじめとする関係者の皆様、このような貴重な機会を提供してくださったことに、心より感謝申し上げます。

齊藤美乃莉さん
活動を通して、これまで農学部で関わってきた方々とは違う視点や感想に刺激を受け、自身が偏った見方で物事を計っていたのだと痛感しました。農業や地域の持つ魅力を活かす棚田オーナ制度は、農業の課題にばかり目を向けていた自分にとって可能性あふれる活動に映っています。途中から参加したプロジェクトでしたが、活動が垣根を越えて広がっていくことを身をもって体験できた、貴重な経験となりました。私事ではありますが、卒業研究も地域と農業の関係をテーマに学びを一層深めていく所存です。末筆ではございますが、柿崎区の方々、ICU環境チームの皆様、藤沼先生をはじめ、関係者の皆様方にこの場をお借りして感謝申し上げます。