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世界的動物行動学者・国連平和大使ジェーン・グドール博士の来日記念イベントが行われました
公開日:2025年6月30日
2025年6月14日、世界的動物行動学者であり、国連平和大使でもあるジェーン・グドール博士(91)の来日記念イベントが国際基督教大学ディッフェンドルファー記念館東棟オーディトリアムにて行われました。「平和を希求して──Peace, Hope, and Roots & Shoots」と題されたこのイベントはJane Goodall Institute JapanとRoots & Shootsが主催し、国際基督教大学とEducators for Futureが共催、駐日英国大使館が後援しました。会場は満席で約300 名の一般・学生・教職員が参加し、オンラインで同時配信されました。
参加者は映画『アニマル ぼくたちと動物のこと』を鑑賞後、ジェーン・グドール博士の公開インタビューに聞き入りました。グドール博士はチンパンジーが道具を使うという、人間と動物の関係を見直すきっかけとなった1960年代の発見のことや、地域主導の自然保護活動への発展、そして若者の行動に託す希望について、時に笑いを誘いながら語りました。
後半はグドール博士が1991年に立ち上げた若者の行動力を育むプログラム「Roots & Shoots」(現在、70カ国以上で展開)を行う、日本のさまざまな小中高生のグループが発表を行いました。しめくくりに国際基督教大学のSDGs推進室の学生メンバーの代表として教養学部3年の佐藤葵さん(メジャー:環境研究、マイナー:経済学)と2年の河西凜さんが発表を行いました。学内で取り組んでいる健全な雑木林を育むための竹林拡大防止(竹害対策)やフェアトレードなど、学生が主体的に教職員と協力して取り組んでいる活動について報告がありました。
前半と後半にわたり、本学教養学部3年の松田佳奈さん(ダブルメジャー:メディア・コミュニケーション・文化、社会学)と2年の中西小雪さんが英日同時通訳を担当しました。

最後に、藤沼良典教授(メジャー:環境研究)より学内に残る武蔵野の雑木林再生への取り組みについて紹介があったのち、大学礼拝堂の南側エリアで植樹活動が行われました。グドール博士自らシャベルを持ち、Roots & Shootsの発表を行った若者に囲まれながら、苗木を植えました。
「希望は行動の中にある」というグドール博士の思いを強く受け止めるイベントとなりました。
