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職員による海外出張報告会が実施されました

公開日:2025年12月8日

2025年11月25日、職員研修の一環として、2024年度に実施された海外出張の報告会が開催され、職員50名が参加しました。本学では2015年以降、海外研修・出張に職員22名を派遣し、報告会を8回開催しています。
本学では、グローバルな視点をもって大学運営に貢献できる職員を育成するため、専門性と異文化コミュニケーション力の向上を目指して、職員を海外の大学へ派遣し、現地の大学関係者との意見交換の機会を設けています。
今回は、職員2名がGLAA(Global Liberal Arts Alliance)の"Alliance Professional Development Program"を利用し、2024年度に実施したアメリカ出張について報告しました。GLAAは世界各国のリベラルアーツ大学が加盟する連合であり、ICUは2014年から日本で唯一加盟しています。

 

【海外出張実施概要】
訪問先:Kenyon College, The College of Wooster, Oberlin College (GLAA加盟大学)
日 程:2025年3月24日~28日
訪問者:職員2名(総務部、学務部)

 

冒頭には出張の概要およびGLAAについての説明や、訪問先の各大学の特色について紹介がありました。
次に出張者から、インタビューの内容について報告がありました。

総務部の職員からは、担当業務に関連する教員採用、教員のTeaching Load(教育義務)、さらにKenyon Collegeにおける特色ある取り組みについて報告がありました。
まず、教員採用については、本学と類似したプロセスで運用されていることが紹介され、今後本学で導入・検討が可能な取り組みについても言及がありました。
次に、Teaching Loadについて、訪問先の大学では教育とサービス(大学等への貢献)の両立を重視して確認・点検していることが報告され、本学でも引き続き体制整備が必要であると報告されました。
最後に、Kenyon Collegeの"Campus Senate"という教職協働・学生参画の先進的な取り組みが紹介されました。この会議は教員、職員、学生の代表が参加するもので、上層部への助言機関としても機能しています。本学でも導入できれば、各コミュニティの意見を効果的に大学運営に反映できる可能性があると報告されました。

学務部の職員からは、アカデミック・アドヴァジングおよび教員の研究支援についての報告がありました。
まず、アカデミック・アドヴァジングについては、教員が主たるアドヴァイジングを行う等本学と共通する点が多いことが紹介され、引き続き、各大学の特色ある制度及び取り組みについて報告がありました。
次に、教員の研究支援について、各大学における充実した研究費及び助成金の制度、そして外部資金申請のための支援についての紹介がありました。また、研究支援制度の充実が優秀な教員獲得に繋がること、および研究支援における寄付金の果たす重要性についても共有がありました。

最後に、出張した職員から以下の総括がありました。

  • 所属部署が異なる2名で出張したことで、それぞれのインタビューを通じて互いの業務を理解する貴重な機会となった。インタビューでは、ProvostやDeanなどの役職者が俯瞰的かつ分かりやすく説明してくださり、業務全体を深く理解することができた。
  • GLAAの加盟大学は大学間のつながりが強い。こうした似たような特色を持つ大学間での情報共有は日本でも実践できるとよい。
  • ICUのモデルであるアメリカのリベラルアーツ大学を訪問し、インタビューできたことは非常に貴重な機会だった。アメリカの大学は情報公開が進んでいるため、今後も各大学の情報収集を継続していきたい。
  • 同時に、本学は日本に設立された大学として、日本社会の動向も追っていく必要がある。
  • GLAAの大学は、リベラルアーツ大学ならではの課題を共有できる貴重な存在であり、今後も交流を継続したい。

今後も、継続して職員の海外研修を実施することを検討しています。