ソニーCSLとの連携特別プログラム「Data Science in Finance」を開催
公開日:2021年12月09日本学の秋休み期間を利用して、11月24日(水)から30日(火)までの5日間に、サステナブルな社会の実現に向けた次世代の金融プロフェッショナルの育成を目指した特別プログラム「Data Science in Finance」が行われました。
このプログラムは、今年4月に本学に着任した北野宏明オスマー記念科学教授が所長を務める株式会社ソニーコンピューターサイエンス研究所(ソニーCSL)の協力のもとに、今年初めて実施されたプログラムで、本学学部生・大学院生25人が参加しました。
プログラムでは、北野教授による「Global Agenda and Future of Japan(世界的な課題と日本の未来)」と題された講義や、2020年12月に革新的ファイナンス及び持続可能な投資に関する国連事務総長特使に任命された、元年金積立金管理運用独立行政法人の理事兼CIOの水野弘道氏の特別講義、海外機関投資家による講義など、データサイエンスや金融の最先端の現場に触れるとともに、世界が直面している気候変動、環境問題などサステナビリティに関わるさまざまな課題に対して、どのような議論や取り組みが行われているのかを学びました。
また、演習としては、従来の投資評価手法に加えて、新たな投資評価手法としてディープラーニングを用いた手法などを学び、また実際の金融データを用いて「公的年金運用におけるテクノロジーの活用について」のプレゼンテーションを行いました。
グループ演習に取り組む学生たち
本プログラムに参加した学生からは、次のような感想がありました。
● 講義、演習、講演全て内容が濃くて大変勉強になるプログラムでした。通常の大学の授業は理論がスタート地点となっているのに対し、今回のプログラムは現実の課題がスタート地点となっていてそこにどのような理論・技術でアプローチしていくか、というマインドだったので、非常に面白かったです。
● 講義・講演はどれも非常にわかりやすく興味深い内容でした。日本の公的年金基金や社会保障制度・Quantsや機械学習の手法に加えて、カナダやアメリカといった諸外国での現状を知れたこと、さらにGPIFの前最高投資責任者の話を聞けたこと、そして北野教授より現状のトレンドと将来についての話を聞くことは得難い機会であり大きな学びになりました。
● 充実したプログラムでした。金融の分野は今まで触れたことがなかったのですが、とても興味を持ち、去年このプログラムが開催されていたら、金融分野に進んでいたかもしれません。
● QuantsやAIなど専門的な技術を平易に解説し、かつ自分で実践できるレベルまで教えてくださったので、非常に多くの学びを得ることができました。今後の学習意欲にもつながったので、自ら学びを発展させていきたいと思います。また、海外の専門家や北野先生、水野先生など第一線で活躍されている方のお話を伺えて、かつ自由に質問できる機会はなかなかないので、とても貴重な経験を得ることができました。
公的年金の運用における投資先の評価に関するプレゼンテーションを行う学生