
夏期留学プログラム:己を大きく成長させたひと夏の経験
オンライン「だからこそ」踏み出した夏期留学への一歩!
バイト、インターン、運転免許の取得などなど、大学生の夏休みの過ごし方は無限にありますが、私は今年の夏は「学問に打ち込みたい」と考えていました。そんな時にこの夏期留学プログラムの情報を目にし、更に、私が興味を持った大学のプログラム費用が無料であることを知り、直感的に「これに参加するべきだ!」と感じました。無料で海外の大学の教育を受けるなど、滅多に巡り合えない絶好の機会だからです。実際に留学先へ渡航をするとなると、渡航費や生活費など莫大な費用が必要となりますが、オンラインであれば自分の家から気軽に参加することが出来ます。オンライン留学は実際に現地へ行き、面と向かって人とコミュニケーションを取ることが出来ない点はデメリットですが、今回のオンライン留学のスタイルは私は自分が「最もリラックス出来る環境」で学びを受けることが出来たので、自分にとても合っていると感じました。
刺激を受ける毎日の連続
私は以前から生物学に強い関心を持っており、今回参加したプログラムも Biodiversity (生物多様性)に焦点を当てたコースでした。授業は主にオンデマンド制のビデオ配信とオンラインツールを用いたリアルタイムの融合で、課されるリーディングタスクについて20人程のクラスでディスカッションを行いました。クラスメイトの多くはヨーロッパの様々な国から参加しており、多種多様なバックグラウンドを持った仲間から私はたくさんの刺激を受けました。特に印象的だったのは、ディスカッションにおける彼らの「積極性」です。英語が第二言語という人が多いのにも関わらず、流暢な英語で自分の考えをしっかりと主張し、活発な議論を行っていました。そんな彼らの姿を目の当たりにし、私は「自信の欠如」や「自分の考えを表現する能力の低さ」をひしひしと実感させられました。ICUの授業でもディスカッションの機会は多々ありますが、議論のスケールの大きさやメンバー一人一人の積極性等に文化の違いを感じ、私にとって自分を大きく成長させるための学びの場となりました。また、バーチャルフィールドワーク(ビデオ・リアルタイム)では水族館や植物館等などの様子を見学したり、任意参加のプレゼン大会では4人一組でSDGs達成のための解決策を熟考しました。さまざまな出会いや新しい知識を手に入れることができ、とても充実した日々を送れました。
より強固になった生物学への想い
今回の夏期留学プログラムを通し、私は他者に対して知識や考えを「アウトプット」する能力を向上させること、自分の意見をしっかりと持つことの必要性を強く認識しました。こうした成長の気づきも多々あった中、私はこの1カ月月間で自分の中にある「生物学」に対する強い情熱に改めて気づかされました。これまでは「生物学を学びたい」という漠然とした思いしか抱いていませんでしたが、同じ興味を持つ仲間との出会いや尊敬できる先生方の授業を受け、私は生物学の中でも生物多様性や生態学、そして動物や植物に関わる分野を専門的に学びたいという方向性が見えました。また、今回の経験の楽しさから交換留学にも興味を持つようになり、自分の学びに対する意欲や視野が広がりました。
私の将来の目標は、Biodiversity (生物多様性)に関わる仕事に就くことです。その想いをより強固なものにしたのは今回の留学であり、自分の興味関心を追求したい人にも、まだ迷っている人にもこの夏期留学プログラムを心から勧めます。
(2021年11月掲載)